小池栄子のお悩み相談室 第27回:「兄と仲が悪すぎて、いま直面している相続の問題などにどう対応したらいいか悩んでいます」 (40代・マスコミ)
Hanako.tokyo / 2024年1月18日 18時30分
――子供の頃は仲がよかったきょうだいなのに、年齢を重ね、環境や考え方の違いなどから、大きな溝が生まれてしまった…。それでも一緒に片付けなければいけない家の問題が生じた場合、どうすればいいのでしょうか。
本日のお悩み
2歳年上の兄と二人きょうだいです。小さい頃はごく普通の関係だったのですが、兄が思春期のころ、親に嘘をついてお金をもらう…等々、親を困らせ、悲しませるようになってから、兄のことを生理的に受け付けなくなってしまいました。現在は法事などで顔を合わせる以外、ほぼ連絡を取ることはありません。兄と会うと、「おまえばっかりいい思いをした」「お前ばっかり優遇されていた」と必ず言ってきます(私は全然そんなことないと感じているのですが)。つい先日は、実家に住む私に向かって、自分から数十年前に実家を出て行ったはずなのに「お前は俺の部屋を使っている」と言い出し、いまさらそんなことをと驚愕しました。もう言い返すのも馬鹿らしいので、“聞いているフリ”で何も反応せずに流しています。仲がいいとはいかなくても、“普通の関係”でいいのに、と思うのですが、そんな関係になることすら想像がつきません。正直、兄とは縁を切りたいくらいなのですが、今は相続や家のことなど、受け流しているだけでは片付かない実質的な問題に直面していて、どうしたらいいかと悩んでいます。(40代・マスコミ)
――相談者は、家族だからといって“一生付き合っていかなければいけない”とは考えていないみたいですね。
そんな気がしますね。
でも…もうここから相談者が言う“普通の関係”になるのも厳しいかもしれませんね。「おまえばっかりいい思いをした」「お前ばっかり優遇されていた」と冗談めかしているのか、本気で言っているのかわからないものの、お兄さん側にも大きなしこりがあって本気で言ってきているのであれば、誰かが間に入らないと、当事者同士で解決するのは難しいのかも。
――いま現在問題に直面しているのであれば、何らかの方法で解決に向かわないといけないですしね。
本人同士で話しても、お互い本音では話せないかもしれないので。だから
できれば、その家のことを知っている親戚とか知り合いが間に入るのが理想だけど、それが難しければ、弁護士などプロの方に入ってもらうしかないのかな、とも。
――第三者が間に入ることで、最悪だった状況が少しずつ変化してくるという可能性はありそうですね。
この方の状況はわかりませんが、例えば夫が間に入るとか、お兄さんの妻が取り持つとか、そういうことが可能ならいいんですけどね。マンツーマンだと関係が膠着してしまっていたけれど、誰かを介することで関係性に変化があり、喋る機会が増える…なんてこともありますから。そこで、意外と相手のことを誤解してたな、って知ることもあるかもしれないし。
――でもなんだかんだ言って、家族とのことは家族だけで解決したいのかもしれません。
縁を切ることに罪悪感を持つ人も多いのかも。でも、悲しいけど、
最悪の場合そうなる覚悟も持って、早めに解決に向かうために現実的にできることを探したほうがいいです。もちろん、家の問題はその家にしかわからない複雑なこともあると思うので、はっきりこうしたほうがいいとは言い切れませんが、お悩みを読む限りはそう思うかな。
ちょっとしたきっかけで、誰かとの関係性が変化することは意外とあると思います。
――小池さんの周りに今まで、このような問題を抱えた人はいらっしゃいましたか?
ああ、そういえばいますね。とある友人女性が弟と絶縁状態だったんですが、彼女が結婚した時に夫が彼女と弟さんとの間に入って、年に一回ぐらいだけど、前よりは会ったり話すようになっていました。
――関係性が変化するタイミングはあると思われますか?
ちょっとしたきっかけ次第で、意外とあるものですよ。犬を飼い始めてコミュニケーションが増えたとか、甥っ子が大きくなって間に入ってくれたことで関係が改善されてきたとか。もしくは、お兄さんが例えば病気になって、相談者を頼らなければいけない状況になった時に雪解けする、なんてこともあるかもしれない。その逆の場合もあるだろうし。
――何がきっかけになるかわからないということですね。今はまだ、諦める必要もないと。
まあ、無理に仲良くしなくてもいいとは思うのですが‥。近い将来的には身内や弁護士など第三者に間に入ってもらったほうがいいことと、そして長い目で見たときに、今の関係性は変わる可能性があることも念頭に入れておくと、兄との関係に思い悩みすぎたりすることはなくなるのではないでしょうか。
小池栄子こいけ・えいこ/1980年11月20日生まれ、東京都出身。舞台、映画、TV、CMなど幅広く活躍。近年出演した主な作品は、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、ドラマ『コタツがない家』ほか多数。現在は『カンブリア宮殿』(テレビ東京)、『クレイジージャーニー』(TBS)、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ)にレギュラー出演中。また、2月から始まる舞台『骨と軽蔑』への出演も控えている。
Photo_Syu Yamamoto text_Aya Wakayama外部リンク
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