ロック歌手作曲『救世の曲』が招いた悲惨な顛末 藤沢悪魔祓いバラバラ殺人事件

ハピズム / 2013年7月19日 21時0分

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 リーダーとしてロックバンドを率いメジャーデビューも果たしたミュージシャン、K(享年32歳)。遺作に『救世の曲』がある。世の中を救うために作られた曲だそうだ。
 その『救世の曲』とKには数奇な運命が待ち受けていた。Kの最期は従兄に殺害され、Kの妻と従兄によって、からだを切り刻まれ、肉は骨からそぎ落とされるという、むごたらしいものであった。そんな凄惨な現場に『救世の曲』が鳴り響いていたという……。

 ある日、兄貴分として慕う従兄が「オレに神が降りた」と言いはじめ、次第にKとその妻は「生き神」となった従兄の影響下におかれるようになっていった。悪魔からこの世の中を守る“救世の曲”を作れるのはKしかいない。従兄に吹き込まれたK夫婦は従兄の家に籠り『救世の曲』作りに没頭していく。

 Kが、「自分に悪魔が憑いた、悪魔を祓ってほしい」と従兄に頼んだのは『救世の曲』ができあがってまもなくのこと。悪魔祓いの儀式はこうして始
まりを告げた。

 時は昭和62年2月某日、ところは神奈川県藤沢市内のアパート。最初の悪魔祓いはなんということもない「儀式」で、Kと従兄が顔と顔を突き合わせ、相手の目を見つめ合い、Kが視線をそらせば悪魔を祓えたことになるというものだった。だが、Kは視線をそらすことはなかった。にらめっこにも似た儀式の結果、悪魔はすでにKの内臓にまで取り憑いてしまっていて、Kの肉体がいったん死なない限り悪魔を祓うことができない、そう決め、従兄はKを絞殺してしまう。

 「生き神」を自称する従兄の考えでは、いったん死ねば、悪魔を祓うことができ、お祓いが済めばKは生き返るはずであった。だか、そうはならなかった。当たり前ではあるが……。Kが蘇らないのは、悪魔がまだその肉体に取り憑いている証拠であり、悪魔を祓うためにはもはや肉体を消し去るほかなかった。

 従兄とKの妻はKを殺害してから3日3晩ものあいだ、肉体の解体作業に没入した。内臓を取り出し、骨から肉を削りとり、塩で浄めた。頭部は何より入念に浄めるために脳味噌を取り出して、頭蓋骨に塩を詰め込んだ。

 Kを従兄から引き離そうとアパートを訪れたバンド関係者たちが異変に気づき、通報。だが、知人たちや駆けつけた警察官をも意に介さず、動じる様子もなく、逮捕されるまで2人はカセットテープで『救世の曲』を聴きながら、悪魔祓いの儀式と称する肉体の解体作業の手を休めることなく続けていたという。

 ところで、Kが旋律を口ずさんでカセットテープに吹き込んだ『救世の曲』だが、以前に聴かされていたバンド仲間たちには単に暗いという印象しか残さなかったようだ。『救世の曲』は駄作だったのか? 文字どおりお蔵入りしてしまった今となっては確かめるすべはない。

 だが、事件前、Kの従兄は『救世の曲』の出来栄えに「すばらしい」と奇声を発して泣いたそうである……。
(むみょん)

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