“旧ソ連”の期待通りのヤバさが満載!? 映画『ディアトロフ・インシデント』 “ロシア版エリア51”で9人が怪死した未解決事件とは?

ハピズム / 2013年8月7日 19時10分

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――今、話題のオカルト映画を、オカルト界の雄、X51ORGが斬る!

「これは実話である」という、オカルトファンにとって魅惑の惹句から始まるこの『ディアトロフ・インシデント』は、なるほど、見た後で実際に事件について調べずにはいられなくなる、久々に興味深い“実話系”オカルト映画である。  

 事件のモチーフとなる話は1959年、ロシア西部のウラル山脈で起きた9人の登山者の遭難事故。極寒の雪山に登山したウラル工科大学の学生らが連絡を絶ち、二週間後、山の斜面で不審死を遂げ、全員が遺体となって発見されたという謎多き事件である。しかしこの「ディアトロフ峠事件」は今までロシア以外でほとんど語られれないまま封印され、公開された情報は極端に少ない。

 その背景には当時の旧ソ連体制下の隠蔽体質もあるはずだが、そもそもが単なる遭難事故であるならば、機密にする理由もないはず。そこで人々は疑った。学生達は同地で頻繁に目撃されるUFOやイエティ、あるいは軍やKGB(ソ連国家保安委員会)の「秘密実験」など、何かとんでもないものに襲われたため、事件は当局が隠蔽したのではないかと。  

 事実、90年代に入りロシアの情報公開(グラスチノチ)ともなってようやく公表された事件の調査報告は、断片的ながら、やはり異常なものであった。遭難した9名はまるで突然現れた何かに怯えテントから飛び出したように、下着や靴下など着の身着のままの姿で、散り散りに凍死(低温症)していたのだ。テントはなぜか内側から引き裂かれ、さらに何名かは「交通事故のような途方も無い力」に襲われて肋骨や頭蓋骨を損傷していたにも関わらず、目立った外傷や、誰かと争ったような形跡はなかった。さらに、1人は舌を引き抜かれ、またある者は強い放射能を浴びていた……等々、現場の異常性を上げれば枚挙に暇が無い。にも関わらず、結局当局が最終的に記した事故原因は「抗しがたい自然の力により」とだけ書かれ、事件は様々な疑問点を残したまま強制的にケース・クローズド(調査終了)されたのだった。  

■60年間の封印を解き、伝説の事件が鮮明に蘇る!

 そして事件から約60年。この封印された事件を映画化した本作品は、現代のアメリカの学生が事件の真相を探るべく、現地に飛ぶところから始まる。中心となるのは心理学を学ぶホリーと、映画撮影を学ぶジェンセン。作品は「映画を撮る人を撮る映画」というモキュメンタリースタイルで、事件を当事者の視点から追体験させるような、臨場感と緊張感を生んでいる。

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