『島唄』の歌詞に隠された、悲しい真実とは? 

ハピズム / 2013年8月27日 21時0分

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 8月も終わりに近づいてきたものの、相変わらずの猛暑。ずらしたお盆休みを利用して、リゾートへと繰り出す計画の読者もいるでしょう。

 ところで、夏の観光シーズン、人気No.1の旅行先といえば「島」。そして、日本国内最強のリゾートアイランドといえば沖縄ですが、現在にいたる沖縄人気が作られるうえで、決定的な役割を果たした歌がTHE BOOMの『島唄』。

■THE BOOM『島唄』


画像は、You Tubeより
 メンバーの宮沢和史さんが作詞作曲。1992年にリリースされて以来、100組を越えるミュージシャンたちに愛されカバーされたこの名曲。死別した愛する人への想いを表した歌詞の影には、作詞・作曲をした宮沢和史が届けたかった、沖縄の悲しい歴史を映した本当の意味があったのです。

■島唄の本当の意味

(災いをもたらすという)でいごの花が咲いて (1945年4月)沖縄本島にアメリカ軍がやってきた

でいごが咲き乱れる季節(4月から6月)に アメリカ軍が上陸し 戦いが始まった
繰り返される殺戮は 島と島とを行きかう 波のようだ

サトウキビ畑(ウージの森)で あなたと出会い
戦時中、多くの島民が逃げ込んだ鍾乳穴のなかで 永遠の別れ

島唄よ 風に乗って (死者の魂を運ぶ)鳥とともに 海を渡れ
島唄よ 風に乗って (本土の人々に)伝えてください 私(沖縄)の悲しみを

(沖縄戦が終わった6月に)でいごの花(人々の命)も散って 戦いは終わり、生き残ったものはあまりいない
何気ない幸せな日々は はかない波間の泡のようだ

サトウキビ畑で 謡い合ったあなたよ
もう、二度と会うことはないのですね

沖縄の想いよ 風に乗って 魂と共に 海を渡って
島唄よ 風に乗って (あの人のいるニライ・カナイへ)届けてください 私の愛を

海よ 宇宙よ 神よ いのちよ
このまま永久の夕凪(平和)を祈っています

■どこに行けば、血が騒ぐようなメロディーが生まれるんだ!? 『島唄』ができるまで

 プロデビュー後、新しい歌を生み出したいと悩んでいた頃、政治家であり、ウチナー・ポップを代表する音楽家でもある喜納正吉さんの代表曲『ハイサイおじさん』に出会い衝撃を受け沖縄を訪れたそうだ。そこで沖縄の歴史をあまりにも知らなかったことに愕然とした宮沢さん。その思いから『島唄』は生まれたのだそうです。

「沖縄戦で起きた歴史的事実をあまりにも知らなさ過ぎた。その後、戦跡を訪ねる旅をしました。ガマに行ったとき、まだそこにたくさんの魂が留まってように感じました。ひめゆり平和祈念資料館近くのさとうきび畑、そのすぐ先で起きた悲惨な現実。そのコントラストに衝撃を受けたりもしました。「沖縄で起きた事実を伝えなければいけない、資料館で話をしてくださったガイドの女性の方に聴いてもらえるような、そんな楽曲を作りたい」と、東京に帰ってすぐ、沖縄で感じた想いを楽曲に託していきました。戦争によって亡くなった方の魂が空に向かって羽ばたいて欲しいという想い……。そして完成したのが「島唄」でした。」(沖縄LOVEWeb「宮沢和史 INTERVIEW 01 沖縄音楽旅行Vol.03」より)

 バカンスという文字通り、頭を空っぽにしてリゾート気分を満喫するのもアリですが、沖縄を歌ったポップソングの本当の意味を知るだけで、旅の印象がより深くなるのではないでしょうか。
(セルジュ・サキヤマ)

ハピズム

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