救急車が150メートル走っただけで6万円の請求! “一寸先は地獄”のアメリカ保険事情

HARBOR BUSINESS Online / 2017年9月22日 15時45分

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 海外へ渡航した際、日本で保険を掛けてきたか否かは、時に異国での身の上を大きく左右する。こと医療費が高い国への渡航においては、なおさらだ。

 筆者は2年前の渡米直前、大きな過ちを犯した。長期滞在の予定だったにも関わらず、日本で海外保険に加入していかなかったのだ。

 いわずもがな、アメリカは自他ともに認める「超高額医療費大国」だ。「盲腸になって車を売った」と言っても誰も驚かない。それどころか、「よかったわね、家は残って」と、日本では皮肉にもならない言葉が真顔で返ってくる。アメリカで生じる自己破産の原因の60%は医療費で、そのうちの約80%は、民間の医療保険に加入済みだと言われているほど、治療には莫大なカネがかかるのだ。

 筆者は以前、実にしょうもない理由からニューヨークの救急車に世話になったことがあるのだが、あの車に乗っただけで、600ドル(約66,000円)もの請求がきた。当時の日本-ニューヨーク間の往復航空券の金額と大差ない料金を、当時の自宅から病院の距離、たった150メートルのために支払ったことを考えると、それこそ本当に病気になりそうになる。

 今回の渡米で、保険を掛けていかなかったのには、理由があった。

 7年前に1度目のニューヨーク滞在をした際は、日本出国前に長期滞在者用の海外保険に加入していったのだが、それが御守りの役目を果たしたのか、大きな病気になることはなく、先の「救急車騒動」以外、現地の医療に世話になることもなかった。支払った保険金額は、年間約20万円。不本意で乗った救急車の乗車費用600ドルは相殺できたものの、若かった筆者は、当時この保険を心の底から「無駄だ」と後悔したのだ。

 こうした背景のもと、2年前に再渡米してきたわけなのだが、やはり「保険」は最大の「御守り」なのだろう。前回紹介したように、筆者は渡米1か月目にして、現地で円形脱毛症を発見することになる。

◆円形脱毛症の治療費は一回5万円、総額110万円

 円形脱毛症は、発症する原因が多岐にわたるため、橋本病と診断されるまでに長い時間を要した。その間いくつもの病院を訪ね歩き、その度に検査を受けたりしたことで、アメリカでの診療だけで、実に総額10,000ドル(約110万円)の医療費がかかったのだ。

 その内訳はこうだ。

 円形脱毛症を発症した当初、橋本病を疑いもしなかった筆者は、まずは皮膚科で患部にステロイド注射を打ってもらっていた。週に1回、約3か月にも及んだその治療費は500ドル(約55,000円)。これは3か月間の合計ではない。1回の治療でかかる費用である。総額にすると、9,000ドル(約100万円)にものぼる。

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