セブン-イレブンも撤退! インドネシアの日系コンビニ大苦戦の最大要因。アルコール販売規制のいま

HARBOR BUSINESS Online / 2017年12月7日 8時45分

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コンビニにあるのはビールのように見えてすべてノンアルコールビール

 人口2億5500万人を誇る大国インドネシア。その首都ジャカルタは人口1000万人(いずれも2015年)を超える大都市に発展している。日本からも自動車メーカーやその関連会社が多く進出しており、ジャカルタの在留邦人は1万人ほどいる。

 その上、東南アジアの中でも、インドネシアはタイに並ぶくらい「メイド・イン・ジャパン」が受け入れられている国で、「ポカリスエット」が国民的飲料になっていたり、最近は日本方式のヤクルトレディで個別販売する「ヤクルト」やスモールステップでの自学自習式の「公文」が知名度を上げているほどだ。

◆インドネシアで日系コンビニが苦戦する最大の理由

 しかし、コンビニについてはそうでなかった。「セブン-イレブン」が2017年6月末に完全撤退し、既存店約200店は全てローカルコンビニへ変わり、セブン-イレブンより前には「ミニストップ」も撤退。バリ島からはローソンも撤退するなど日系コンビニが軒並み苦戦しており、ジャカルタに残る「ファミリーマート」やローソン、そして、撤退組も含めコンビニ各社は戦略の練り直しが必要となっている。

 その要因の一つだと言われているのが、アルコール販売規制だ。実は、インドネシアではアジアでもっとも厳しいアルコール販売規制を行っているのである。

 国民の約87パーセントがイスラム教徒であるインドネシアは元々アルコールの種類が少なく高めだったのだが、2015年4月にアルコール販売規制が施行された。規制対象は、400平方m以下の店舗でコンビニエンスストアや個人商店、屋台などが対象で、インドネシア全体で2万3000店が対象として販売禁止になり、販売できるのは大型スーパーやホテル(ホテル内のショップ含む)、レストラン、バーだけとなってしまったのだ。その結果、ジャカルタのセブン-イレブンはアルコール販売規制後に売上の20%が減少するなど売上減に襲われたという。

◆日本からの駐在員も困惑

 そもそもインドネシア政府がアルコール販売を規制した背景にはイスラム教の影響と思われがちであるが、実は、建前上、規制理由は健康への配慮や氾濫する密造酒の取り締まりとなっている。禁酒政策を提言してきたイスラム教系団体が、世俗主義で禁酒へ腰が重い政府に対して、視点を変えて子どもをアルコール被害から守るためなどを理由に提言した結果、実現しているのだ。

 ただ、国民の大多数がイスラム教徒ではあるものの、インドネシア政府は建国時から政教分離の世俗主義をとっており、イスラム教はインドネシアの国教ではなく、憲法で宗教の自由が認められている。先日、ジャカルタで乗ったタクシーの運転手は別の仕事としてクラシックギターのプロ演奏者もしており、ときおりステージで語り弾きをしていると車内で「ビートルズ」の曲を歌っていた。聞くと彼は、プロテスタントで、洋酒が好きだという。

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