「GW10連休」という異常事態は個人投資家の救い!? その理由と関連注目銘柄とは

HARBOR BUSINESS Online / 2019年2月21日 8時31分

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 消費税の増税による株価の下落が懸念されるなか、「GW10連休」という異常事態は個人投資家の救いになるという。その理由とともに、株のプロ3人に注目銘柄を聞いた!

◆今が仕込み時![GW10連休]お宝銘柄を狙う

 今年の株式市場はいつもと違う。新天皇の即位に伴い、5月1日を休日とする法律が成立した。これにより、4月27日から5月6日までGWが最長で10連休となる。この前例のない長期休みが株式市場に及ぼす影響は無視できない。

 10連休が株式市場に与えるインパクトについて、フィスコリサーチレポーターを務める経済アナリストの馬渕磨理子氏に説明してもらった。

「’18年は10月に日経平均株価が27年ぶりの高値をつけるなど波乱の一年となりましたが、頭打ちで今年は右肩下がりが予想されます。本来、5月から10月はセルインメイと呼ばれる下落相場に陥りがちですが、今年の10月には消費増税も予定されており、一年を通して状況は芳しくない。しかし、この10連休だけは株式市場にとって唯一の救いになるかもしれません」

◆新しい元号が株式市場に与える波及効果とは?

 馬渕氏は連休中の消費拡大によって旅行、印刷、出版関連の株式市場が盛り上がるのではと予測する。また、5月1日に行われる元号改正も好材料だ。

「まれにみる大型連休ということで、海外など、長期の旅行に行く人は増加します。PRするのにチラシがたくさん刷られたり、雑誌広告にも資金が投下されるはず。また、新元号となった直後の連休に式を挙げたいというカップル需要から、ウエディング関連銘柄にも要注目です」

 では、具体的にどのような銘柄を狙えばいいのか。

「長期休暇による海外人気が高まっているため、熱海など国内旅行関連株の伸びが例年より落ち込む可能性があります。そこで、海外ツアーに定評があり、去年黒字転換した旅工房(6548)に期待が持てるでしょう。印鑑などの商材販売を行うAmidAホールディングス(7671)は、元号改正による買い替え需要が見込めます」

 一方、お金の学校認定講師である高沢健太氏は、馬渕氏とは違った角度から持論を展開する。

「今年の年始休みに発生した外資の売り込みによって、巨額の損失を被った個人投資家が多数存在します。そのイメージもあり、『連休中は証券会社も休みだし、どんなリスクオフがあるかわからない』とリスクを最小限に抑えるためのポジションアウトを行う人が増えるはず。そこが、絶好の押し目買いチャンスとなるでしょう。連休による個人投資家たちの行動心理を読むことも大切になります」

 では、高沢氏が注目する銘柄はどのようなものか。

「eスポーツを一生懸命やっていて業績が良いアカツキ(3932)がいいでしょう。連休中は家で過ごされる人も多いと思うので、ゲーム関連株が特需の恩恵を受けるかもしれません。また、漫画アプリ事業とIoT事業を行うand factory(7035)も同様です。漫画アプリの人気は言わずもがな、NTTドコモとのホームIoT事業は期待大です」

 機関投資家出身で株・債券のファンドマネージャーでもあるBコミ氏には、GW前後でチェックしておくべきポイントについて言及してもらった。

◆小売り企業が発表する月次に注視せよ!

「買いのサインとなるのは、やはり小売りの月次です。毎月出している会社が多いので、GWの影響がきっちり数字として反映されると思います。また、GW付近には重要な指標となり得るイベントが目白押しです。4月26日の『1-3月期四半期実質国内総生産』、4月29日の『3月個人消費支出』、5月1日の『4月ISM製造業景況指数』、『米連邦公開市場委員会(FOMC)』、『政策金利発表』、5月3日の『4月雇用統計』、『4月ISM非製造業景況指数』など。これらの指標はGW以降の投資戦略に大いに役立ちます。欠かさず目を通して、その中から業績の良い会社を選定しましょう」

 では、Bコミ氏はどのような銘柄に注目しているのか。

「大型ショッピングセンター内の児童遊戯施設を運営するイオンファンタジー(4343)です。連休で暇な地方の人が押し寄せる可能性が大きい。また、もし雨が降った場合でも行き場をなくしてショッピングセンターに駆け込む人がいる。遊園地などとは異なる安定感があります。さらに、丸亀製麺の親会社であるトリドールホールディングス(3397)も強い。うどん店だけで1000店舗展開はもはや独占状態。イオンのフードコートに丸亀製麺があったりと連動している点も好ましい」

 ’19年は消費増税など個人投資家にとって苦しい年になる。GW10連休の立ち回りが、今年の命運を握る鍵となり得るか。

◆<馬渕磨理子氏の注目銘柄>

旅工房[東マ・6548]

現在株価 1900円/目標株価 2400円

単元数 100株/PER 53.54倍

海外ツアーに強み。24時間ネット上で即時予約から決済が可能な「オンラインパッケージ」が人気

TIS[東1・3626]

現在株価 5220円/目標株価 6000円

単元数 100株/PER 18.96倍

元号改正によるWEB書き換え需要の高まりにマッチした、金融関係にも強いソフトウェア関連企業

AmidAホールディングス[東マ・7671]

現在株価 1811円/目標株価 2400円

単元数 100株/PER 19.75倍

元号改正による印鑑の買い替え需要に合う。ただし、あくまで期間限定の短期取引がよさげ

【馬渕磨理子氏】

フィスコリサーチレポーター。京都大学院卒。ミス同志社受賞経歴を持ち、現在はフィスコ企業リサーチレポーターを務める、まさに才色兼備な株のプロフェッショナル

◆<高沢健太氏の注目銘柄>

ANAP[東JQ・3189]

現在株価 877円/目標株価 1500円

単元数 100株/PER 14.65倍

GAUSS社と共同開発のAIによる商品管理システム「ATS」が国内外から注目を浴びる

アカツキ[東1・3932]

現在株価 5710円/目標株価 1万円

単元数 100株/PER ―倍

モバイルゲーム業界で幅を利かせている。eスポーツにも熱心に取り組み、GW休暇との相性は抜群

and factory[東マ・7035]

現在株価 4480円/目標株価 6000円

単元数 100株/PER 14.14倍

漫画アプリ事業とIoT事業の二本柱。アプリ内広告の内製化が進み、利益率上昇に期待

【高沢健太氏】

個人投資家。一般社団法人お金の学校認定講師、IWS代表取締役。著書『値幅名人 高沢健太の億トレ投資法』(Clover出版)はベストセラーになった

◆<Bコミ氏の注目銘柄>

イオンファンタジー[東1・4343]

現在株価 2652円/目標株価 3500円

単元数 100株/PER 15.84倍

連休による盛況が期待できる。海外事業も進んでいる。現在株価が低いため、巻き返しに来るはず

トリドールホールディングス[東1・3397]

現在株価 2054円/目標株価 2500円

単元数 100株/PER 28.62倍

丸亀製麺を運営。海外展開や高価格帯の店舗を出したり、ヘアカラー専門店を出すなど積極的な動き

くふうカンパニー[東マ・4399]

現在株価 944円/目標株価 1200円

単元数 100株/PER ―倍

カカクコム、クックパッドを成長させた敏腕経営者が運営する婚礼のポータルサイト

【Bコミ氏】

機関投資家。坂本慎太郎名義でもメディア活動を行う有名投資家。著書に『朝9時10分までにしっかり儲ける板読み投資術』(東洋経済新報社)がある

※株価などのデータは2月13日時点のものです

取材・文/櫻井一樹 浜田盛太郎

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