Airbnbの強敵に? 新しいスタイルの宿「Sonder」に泊まってみた

HARBOR BUSINESS Online / 2019年8月17日 8時32分

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我々が泊まった部屋のリビング。ヴィンテージ風のインテリアが特徴だった

Contents1 注目を集める「バケーションレンタル」のスタートアップ2 アメリカの新しい宿泊サービス「Sonder」。Airbnbとの違いは?3 実際に泊まってみて快適だったところ4 ホテル高騰の中、コスパも良好!

◆注目を集める「バケーションレンタル」のスタートアップ

 7月11日、アメリカの宿泊サービス企業「Sonder」が2.1億ドルの資金調達を行い、企業価値が10億ドルを突破したことが報道された。「ユニコーン」と呼ばれる、評価額が10億ドル以上で未上場のスタートアップ企業の仲間入りを果たしたことになる。(参照:「crunchbase news」

 このSonderとはいったいどういうサービスなのか、Airbnbとは何が違うのか。実際に2018年9月に利用した筆者がレポートする。

◆アメリカの新しい宿泊サービス「Sonder」。Airbnbとの違いは?

 Sonderを利用したのは、夫婦でアメリカ・ニューオーリンズを旅したときのこと。ヒューストン在住の友人夫婦と現地で合流する予定だったので、4人で泊まれる宿を探していた。

 4人一緒となるとホテルの選択肢が限られるが、ニューオーリンズは人気観光地だけあって、値段もそこそこ張ってしまう。そのときみつけたのが、Sonderが提供する宿だった。

 LDKに加え、2ベッドルーム、2バスルームのアパートの部屋で、我々の希望を満たしている。それでいて値段は手ごろで、写真を見る限りインテリアも洗練されており、即決だった。

 泊まった部屋「Vintage 2BR in Arts/Warehouse District」は、主要観光地であるフレンチクォーターから歩いて10分程度。近年開発が進んでいるおしゃれなエリアで、近くにはAce Hotelも。レストランやスーパーも近く、非常に便利な立地だった。

 あくまでもホテルではないので、フロントやコンシェルジュは常駐していない物件もある。その場合は、チェックイン・チェックアウトは無人で行う。支払いは予約時のクレジットカード決済だ。

 今回の宿の場合、建物の入り口と部屋の入り口にそれぞれ電子キーがかかっていた。暗証番号は宿泊の数日前にメールで知らされる。

 民泊だと「カギの受け渡しに手間取った」「写真と実際の部屋が全然違った」というトラブルがつきものだが、Sonderの場合それはない。というのも、Sonderという会社が一括して物件を所有・管理しているためだ。

 2012年から始まったこのビジネスは、当初はモントリオールの大学生、フランシス・デビッドソンが、夏のバケーション中に部屋を又貸しするのに苦心していたことから、モントリオールで仲間と民泊を始めたのがきっかけだった。しかし、大きく発展するにいたったのは、創業者が遭遇した宿泊トラブルが大きなヒントになっているという。サンフランシスコに旅行した際にアパートを予約したものの、所有者となかなか連絡が取れなかったうえ、いざ部屋に入ってみたら食べかけのゴミや犬の毛が散乱していて、別の宿泊先に移動することを余儀なくされたそうだ。(参照:「Sonder」)

◆実際に泊まってみて快適だったところ

・インテリアを選ぶ楽しみがある

 Sonderは「ホテルのような信頼性があり、同時に温かみとその部屋ならではの個性がある宿」を謳っているだけあり、インテリアへのこだわりは強く、部屋によってラグジュアリー、モダン、ナチュラルとさまざま。建物自体にプールやジムが併設されている場合もある。

 こちらは友人夫婦が使ったほうのベッドルーム。同じ部屋でもインテリアが違うのも楽しい。ベッドルームには広いウォークインクローゼットつき。アイロンも常備されていた。

・使い勝手のいいキッチン&リビング

 部屋の中心にはキッチンとリビングがあり、自宅のようにくつろぐことができる。テーブルで朝食をとったり、ソファでお酒を飲んでくつろいだりと、ゆったり過ごすことができた。

 包丁やフライパンなどのキッチンツールや、お皿、グラスなどは一通り揃っている。電子レンジやポットといった家電、塩、砂糖、オリーブオイルといった基本的な調味料もあった。もちろん冷蔵庫も完備されている。

・洗濯機で汚れ物を洗濯できる

 部屋には洗濯機も備えつけられている。9月のニューオーリンズはまだまだ暑く、汗をかいたため、部屋で洗濯できたのは助かった。

 洗剤は、日本から持参した1回用のミニパックを使用。乾燥機もあるので、ベランダに干す必要はない。

・タオルの交換も可能

 我々は頼まなかったが、連絡すればタオルの変更や掃除もすぐしてくれるそうだ。バスルームにはシャンプー、トリートメント、石けん、ボディクリームの基本アメニティーもある。

・2組で泊まってもプライバシーが保たれる

 寝室とトイレ&浴室が2つずつあるため、2夫婦で泊まってもプラバシーが守られた。

◆ホテル高騰の中、コスパも良好!

●立地に比べて手頃な価格で宿泊できる

 最後に、気になる宿泊料について。

 我々の部屋は、日曜から3泊して約5万5000円だった。2組で泊まったので、1組1泊9000円程度ということになる。

 ニューオーリンズのホテル代の相場から考えると、広さ・設備・立地でこの価格はかなりお値打ちだったと思う。値段は曜日や状況によって変動するようで、土曜日は高めのようだ。

 2人用、4人用、6人用、8人用と、宿泊人数にも広く対応している。同じ建物内にSonderが所有する部屋が複数あるケースもあるので、いろいろな使い方ができるだろう。

 2019年8月現在、Sonderは合計20都市に展開。ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ、マイアミ、ボストンといったアメリカの都市だけでなく、カナダのトロントやモントリオール、さらにロンドンとローマと、ヨーロッパにも進出している。

 ホテルとも民泊とも違う、第3の宿泊サービス・Sonder。より自由にカスタマイズできる旅のスタイルが求められている時代、この先もまだまだ成長していくのではないだろうか。個人的には、民泊への精神的ハードルが高い傾向にある日本においても可能性のあるビジネスのような気がしている。

【ガーリエンヌ】

Twitter ID=@girliennes。出版社勤務。プライベートではガール・カルチャーを中心としたサイト「花園magazine」を主宰している

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