洪水被害の減災を目的に大規模な「堤防決壊」実験を十勝川で実施 押し寄せる大量の水に“決壊しにくい堤防”はどこまで耐えるかなど検証 北海道幕別町
北海道放送 / 2024年6月27日 19時36分
年々、台風や大雨による洪水の被害が大きくなる中、27日、北海道十勝地方の幕別町で、川を利用した大がかりな堤防の決壊実験が行われました。
ナギーブ モスタファ記者
「住宅から1.3キロ離れたこちらには、十勝川が流れていて、堤防が川の水を堰き止めています」
水害対策の実験の舞台は、一級河川の十勝川です。
北海道内では、2016年8月の台風で、各地の一級河川で洪水被害が発生。500ヘクタール以上が氾濫した北見の常呂川では、堤防の性質の違いによって、決壊した個所と、決壊しなかった個所がありました。
27日の実験は、洪水被害を軽くする技術を開発するため、台風で決壊しなかった堤防に近い、粒が細かい土で作った堤防を人工の水路に作って行われました。
ナギーブ モスタファ記者
「十勝川から流れてきた川の水が、堤防に到達しました」
川の水は、堤防に到達してから40分ほどであふれだしましたが、決壊には至りません。
水の量をおよそ5倍に増やすと…。
ナギーブ モスタファ記者
「午後4時すぎです。堤防が完全に決壊しました。大量の水が住宅へと流れていきます」
実験開始から7時間後に堤防は、中央から崩れて決壊。建物2階に迫る高さまで、土砂を含んだ水が押し寄せました。
寒地土木研究所 前田俊一上席研究員
「(決壊まで)想定よりも時間がかかったな…というところ。堤防の特性に応じて、どういうふうに堤防が決壊するのか検討を進め、堤防の性質に応じた、被害の低減につなげたい」
まもなくやって来る台風や豪雨などの対策に向け、研究が続きます。
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