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ルールをことごとく軽視・無視してきたことが原因…知床観光船沈没事故で乗客家族らが集団提訴 原告の1人「事故じゃない、人為ミス」札幌地裁

北海道放送 / 2024年7月3日 15時19分

2022年4月、北海道知床沖で起きた観光船沈没事故をめぐり乗客家族らは運航会社とその社長に対し、損害賠償を求めて3日、札幌地裁に提訴しました。

2022年4月、知床沖で観光船「KAZU1(カズワン)」が沈没した事故では、乗客乗員20人が死亡、6人がいまも行方不明となっています。

訴えをおこしたのは、乗客24人のうちの、14人の家族らあわせて29人です。

乗客家族らは、運航会社「知床遊覧船」と桂田精一社長(61)に対して約15億円の損害賠償を求めています。

訴状などによりますと、乗客家族らは安全統括管理者及び運行管理者の桂田社長は、安全管理規程に定められたルールをことごとく軽視・無視してきたことが事故の原因だと主張。

そして、事故当日、甲板のハッチのふたが閉まらない不具合を放置し、出航を中止すべき悪天候の中においても、船を出航させる判断をしたのは注意義務違反にあたるとしています。

去年9月公表された国の運輸安全委員会の最終調査報告書などによりますと、船のハッチが密閉されていなかったために海水が入り沈没したとみられています。

訴状提出後の報道陣の囲みで、原告弁護団の山田廣(やまだ・ひろし)弁護士は「亡くなられた被害者の無念の思いとか、ご家族の悲しみや苦しみ、怒りを裁判で訴えていく。ご家族の心は事件があってから止まっている」とコメントしました。

また帯広市に住む乗客家族の男性は「言ってみれば殺人だと思うんですよ。これは事故じゃない。完全に人為的ミス、『事件』なんですよね」と事故から2年以上たった今の心境を語りました。

男性の、当時7歳の長男とその母親はいまも行方がわかっていません。

男性は、この訴訟に遺族として参加するため長男の「認定死亡」の手続きをとりました。

「もう本当に心の底からわらえることはないですし、見ている景色に色がないというか自分の人生あまり意味がなくなってしまったような」

男性は、訴訟に向けて「自分自身がきちんと法廷に来てほしいですね。そしてしっかり自分の罪を認めて責任をとってほしいです」と憤りを込めて訴えています。

また提訴を受けて桂田精一社長は、斜里町ウトロでHBCの取材に応じ「提訴の内容は承知していないが、最善の誠意を尽くして臨んでいきたい」とコメントしています。

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