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アウトドアシーズン到来「山歩き…その服装で大丈夫ですか?」【夏のマダニに気を付けろ!】発熱やけいれんなどを引き起こす『ダ二媒介性脳炎』発症のリスクも…森に潜むマダニを追跡

北海道放送 / 2024年7月11日 19時49分

アウトドアが楽しい季節ですが、クマ以外にも注意したいのが“マダニ”なんです。すでに北海道内では、人的な被害も出ています。

その“マダニ”は意外と身近にいるんです。

札幌円山の登山者:「若いころ、ダニに刺されて、何日も取れなくて…」「暑くても長袖長ズボンで行きます」

アウトドアで行動することが多くなる季節、気をつけなくてはならないのが【マダニ】です。

道立衛生研究所 感染症センター 研究職員 伊東拓也さん
「マダニは動物から吸血しますので、人や動物が通るのを待っている」

“マダ二”にかまれると、稀に、発熱やけいれんなどを引き起こす『ダ二媒介性脳炎』を発症することがあります。

北海道内では、今年に入って、札幌と函館の男性2人が発症しました。いずれも、山菜採りで“マダニ”にかまれたのが原因とみられています。

北海道喜茂別町の山林を“山歩きの達人”と一緒に取材してみると…。

山歩きの達人 長谷和幸さん:「こういう葉っぱの、ウラ!」

堀内大輝アナウンサー:「裏にいるんですか?」

山歩きの達人 長谷和幸さん:「これ…人を探していますね…前足を上げているでしょ」

百貨店やレストラン向けに、天然キノコや山菜の卸業を営んでいる長谷和幸さんです。

「山歩きの達人」である長谷さんと、マダニが、どんなところにいるのかを探してみます。

まずは、山に入る時の服装をチェック!

山歩きの達人 長谷和幸さん
「山に入るときは、できるだけ素肌を出さない…それが1番」

では、山を歩く際の、いい例と悪い例とは、具体的にはどんな服装なのでしょうか?

山に入るとき、Tシャツはダメです。肌の露出は極力避けて、帽子や軍手も必要です。

山歩きの達人 長谷和幸さん
「ダニ自体は、木のあるところと、草むら…あと、木から落ちてくる」

ダ二は、笹の葉や木の葉に潜んでいるそうです。捜索から、およそ30分。

山歩きの達人 長谷和幸さん:「いました!」

堀内大輝アナウンサー:「これですか!?見えます?」

1匹目を捕獲しました。陽射しが強くなり、どんどんダニが出てきました。

山歩きの達人 長谷和幸さん:「赤いダニ!」

堀内大輝アナウンサー:「ダニだね」「ダニだ!大きいですね」

山歩きの達人 長谷和幸さん:「結構、大きいマダニなのかな?」

堀内大輝アナウンサー:「ちょっと怖いです」

山菜採りの仲間が帰ってきました。すると、体中にダニが付着しています。さらに!

堀内大輝アナウンサー:「長谷さんにもついている…これそうじゃない?」

肩に大きなダニを発見!血を吸うため、顔の近くまで上ってきていました。

採取したのは、危険な“マダニ”なのか?道立衛生研究所(しょ)で、鑑定してもらうと…。

道立衛生研究所 感染症センター 伊東拓也研究員
「元気がよくて、赤く走っているのは“タカラダニ”…人を吸血しないダニです」

北海道にいる“マダニ”の種類、20種類。その中で、脳炎を引き起こす“マダニ”は、何種類いるのかを尋ねてみると?

道立衛生研究所 感染症センター 伊東拓也研究員
「北海道で、ダニ脳炎を媒介しているのはヤマトダニ…」

採取した10匹の、この中に「ヤマトマダニ」はいるのでしょうか?

道立衛生研究所 感染症センター 伊東拓也研究員
「ここに4匹見えていますけれど、全部ヤマトマダニのメス」

堀内大輝アナウンサー:「全部?えー」

これが「ヤマトマダニ」です。3ミリほどあるので、目で見える大きさです。

こうしたマダニは、山奥だけではなく、都心部の公園などでも生息しています。札幌市中央区の円山登山口では…。

散歩中の市民
「若いころ、ダニに刺されてなかなか取れなくて大変だった。長袖・長ズボンで来ました」

「(以前飼っていた)犬がいて、毎日連れて歩いていた。帰ったら、目の淵に物凄くダニがついていて(大変だった)。長ズボンとか常識ですけれど、腕もあまり出さないようにしている」

取材した日も、多くの人が長袖、長ズボンなど、肌を露出しないことを意識しながらハイキングや散歩を楽しんでいました。

道立衛生研究所 感染症センター 伊東拓也研究員
「クマは頭にあるんでしょうけれど、ダニも頭に入れておいてほしい」

◆《マダニにかまれないためのポイントは?》
堀内大輝アナウンサー)
山だけでなく、近くの公園に行くときにも注意が必要です。どんな服装や装備だと、マダニにかまれることを防げるのか?

道のホームページによりますと、ポイントはこちらになります。

・肌の露出少なく。
・明るい色の服を着る。
・虫よけ剤を用意する。

付け加えると、服の素材は“マダニ”が上ってこられないように、ツルツルした生地のものがよいとのことです。

堀啓知キャスター)
どんなに対策しても、かまれる可能性はあります。となると、かまれた時はどうしたらよいのでしょうか?

◆《マダニにかまれたら…どうする?》

・無理に引き抜かず皮膚科へ。自分で引っこ抜くと、マダニの体の一部が残り、化膿することもあります。

・数週間は体調の変化に注意してください。

・発熱などがあれば、迷わず医療機関を受診してください。

ほかにも対策としては「ワクチン」という選択肢もあります。

◆《市立札幌病院でワクチン 9月から認可ワクチンの接種も》
堀内大輝アナウンサー)
『ダニ媒介性脳炎』の発症を予防する輸入ワクチンがあります。

ワクチン接種の希望者は、市立札幌病院で受けることができます。費用は1回1万円前後で、3回の接種が必要です。

また9月からは、ファイザー製の国内初の認可ワクチンも選べるようになるそうです。

堀啓知キャスター)
必要以上に恐れる必要はないのですが、発症すると命にかかわる可能性もあります。十分に注意してください。

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