藤井七冠VS渡辺九段 北海道函館市で王位戦第２局 “勝負めし”や“勝負おやつ”で地元もおもてなし 早速全国から注文も！ 北海道函館市

将棋の藤井聡太七冠が、自身２つ目の永世称号の獲得をめざし、北海道函館市で王位戦に挑みました。

16日、函館市の五稜郭タワーを訪れたのは、将棋の藤井聡太七冠と渡辺明九段です。

藤井聡太七冠
「函館に来たことも今回が初めてだったけど、こちらに来てすごい絶景だと感じた」

将棋の王位戦７番勝負、第２局の開催地となった函館市。対局はもちろん、藤井七冠も楽しみにしているのが…。

藤井聡太七冠
「今回の対局にあたって食事やおやつのメニューをいろいろ用意いただきまして、（何を食べるか）対局前から長考をしておりました」

タイトル戦では、お馴染みとなった「勝負めし」で、おもてなしの準備も万全です。

望楼ＮＯＧＵＣＨＩ函館 高井大樹料理長

「料理で参戦させていただくのは光栄」

王位戦の開催は12年ぶり。

藤井フィーバーに沸く函館市を、もうひとホリします。

初手は渡辺九段。そして、いつも通り、お茶を一口飲んでから指し始めた藤井七冠。

第１局では、藤井七冠が大逆転で渡辺九段を下していて、先に４勝して防衛すると、藤井七冠は２つ目となる「永世」の称号を獲得します。

会場のホテルには、対局前からファンの姿が…。

三重からの函館旅行
「（藤井）名人のファンなんです」
「（藤井七冠は）息子のような感じ。ああいう子がほしい」

函館市民
「チケットは完売で観れないんでしょ？見たかった」

対局は２日制で、持ち時間はそれぞれ８時間。

長丁場の対局を支える勝負メシとして、地元のホテルや飲食店が11のメニューを用意しました。

その中から藤井七冠が選んだのは、湯の川温泉「望楼（ぼうろう）ＮＯＧＵＣＨＩ函館」の『道南大地の恵み２段重箱』、渡辺九段は、「幸寿司（こうずし）」の『寿司極御膳（すしきわみごぜん）』を選びました。

望楼ＮＯＧＵＣＨＩ函館 高井大樹料理長
「函館近海で獲れているウニを使わせていただいている」

藤井七冠が選んだお重を提供した「望楼（ぼうろう）ＮＯＧＵＣＨＩ函館」は、対局会場の湯本啄木亭と同じ湯の川にあるホテル。

料理長がタイトル戦をイメージし、函館近海で獲れるウニとイクラの豪華な食材ふたつを小鉢の中で対峙させるなど、こだわりをつくしたお重です。

望楼ＮＯＧＵＣＨＩ函館 高井大樹料理長
「北海道のいいものを、ひとつの将棋の盤のように中に詰め込みたい。僕の中では料理人なんですけど、将棋を指しているイメージで作りました」

一方、藤井七冠と渡辺九段がそろって、午前のおやつに選んだのは、老舗和洋菓子店「はこだて柳屋」の看板商品。

藤田忠士記者
「こちら午前のおやつに選ばれた『ロマネスク函館』を作っているお店なんです。店内入ると、ご覧ください、もうディスプレイされているんですね」

道産バターを使った生地でこしあんを包んだパイまんじゅう『ロマネスク函館』です。

２人が初日のおやつに選んだことで、さっそく反響が！

はこだて柳屋 若杉充宏社長
「すぐ札幌からネットで注文をいただいた。その後にも３～４件。愛知や東京からも来ました。関心のある方がたくさんいらっしゃるんだなとびっくりしてます」

さらに、お店にも、勝負おやつに選ばれたことを知ったファンが続々とやってきました。

東京から遠征したファン
「甘味が抑えられてておいしい。食べやすい」

愛知と東京から遠征したファン
「一番はこれを買いに来るのが目的。合間に市場行ったり、10時に発表されたので、次はランチが発表されるからランチをどうするかね」

今回の王位戦、地元のホテルや菓子店が８点の勝負おやつを用意しました。
藤井七冠、渡辺九段ともに、午前中のおやつに選んだのが、はこだて柳屋の『ロマネスク函館』です。
そして、午後のおやつに選んだのが、藤井七冠が『テリーヌ・ド・ショコラ』、渡辺九段が『バタークリームケーキ』で、いずれもHAKODATE海峡の風のお菓子です。

そして、今回の王位戦、地元の将棋教室が所有する駒が使われているということです。王位戦で採用されたのは、地元の子どもたちの通う「函館親子将棋教室」が所有する駒です。新潟県の名工が作った駒だそうで、指導員の工藤祐紀さんは、「（子どもたちには）タイトル戦でプロの忍耐力をあきらめない戦いを見てほしい。使われた駒は、触れる機会を作るので将棋にも人生にも励みにしてほしい」と話しています。

注目のデータもあります。藤井七冠は、2020年以降の、北海道内でのこれまでの対局は７戦７勝と、北海道という土地は相性抜群です。勝負の行方が気になるところです。18日夜には、決着する見通しです。