堀井学衆議院議員に“強制捜査”「公職選挙法」違反の疑いで事務所や自宅に家宅捜索 違法な寄付の疑い…秘書などを通じて有権者に香典を渡したか

自民党の堀井学衆議院議員が、地元の有権者に、秘書を通じて香典を渡したとされる事件で、東京地検特捜部は18日、地元北海道登別市の事務所などに家宅捜索に入りました。強制捜査を受けて、堀井議員は、自民党を離党しました。

貴田岡結衣記者
「東京地検特捜部の係官が、段ボールを持って堀井議員の事務所に入りました」

公職選挙法違反の疑いで家宅捜索が行われたのは、登別市と東京の堀井議員の事務所や自宅などです。

関係者によりますと、堀井議員は、秘書や家族を通じて、地元の複数の有権者に香典を渡すなど、合わせて数十万円の違法な寄付をしていた疑いがもたれています。

公職選挙法では、選挙区内の有権者に香典を渡すことは、議員本人が葬儀に出席した場合を除いて、禁止されています。

リレハンメルオリンピックスピードスケートの銅メダリストの堀井議員。

2012年に衆議院議員選挙で北海道９区から出馬して初当選し、現在、４期目です。

自民党派閥の裏金事件で、約2200万円を収支報告書に記載していなかったことなどを受け、６月、次の衆院選には出馬しないと表明していました。

堀井学衆院議員（６月）
「議員辞職はまだ未来の可能性が残っているし、離党もまた未来の可能性が残る。そういった中では、選挙に出ないというけじめのつけ方が私の中では一番重い」

会見ではこう話し、議員辞職や離党を否定していましたが、強制捜査を受けて、18日、自民党に離党届を提出、受理されました。

相次ぐ堀井議員の問題に北海道内選出の国会議員は…。

立憲民主党 逢坂誠二 道連代表
「使途を明らかにできないお金を持っていて、本来配ってはいけないお金を配っているということ。それの氷山の一角ではないかと思う」

自民党 中村裕之衆 道連代表
「法律を守っていなかったとすれば大変残念なことですし、道民・国民の皆さまにはこういったことが起きたことは申し訳なく思う」

地元の有権者からも諦めに近い声が聞かれました。

登別市の有権者
「私たちとしては国会議員としてはもう務まらないなという思い」
「来るべきものが来たという感じ。あまり期待できなかったというか、かつらをかぶって見栄えだけで政治活動していたみたいで」
「人間は真面目にいかなきゃだめなんだと思った」

７月に入り、香典疑惑が明らかになってから、雲隠れを続けている堀井議員。

現職の国会議員として説明責任を果たす必要があります。