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不可解な公金の流れ…クラブ・メイド・ガールズバー「快楽のために一晩300万円」“過大申請”の中和興産、保育園だけでなく障害者施設でも“怒りの告発”

北海道放送 / 2024年7月31日 20時29分

札幌市にある保育園を運営する中和興産は、助成金の過大申請の疑惑をもたれていますが、男性経営者が運営する障害者支援施設でも新たな疑惑がHBCの取材で明らかになりました。「怒りの告発」です。

運営会社 元社員
「処遇改善加算を誰にどういう基準で分配するかを職員に説明する義務がある。職員は誰も、もらったことがないし、もちろんそんな基準を話されたことない。何度も(男性経営者に)進言したんですけど、聞き入れられることはなかった」

証言をするのは、障害福祉サービス事業の運営会社元社員です。

金をめぐる疑惑が持たれているのは、札幌市にある2つの「障害者の就労を支援する事業所」。
職員への加算金の不払いがあるといいます。

運営会社 元社員
「1人当たり単純に割りふっても2~3万円とかになる金額なので、おそらく1年単位で見ても数百万円ずつにはなっていると」

疑惑が持たれている「処遇改善加算」は、国の補助金。
介護や福祉業界の人手不足の解消と労働環境を整えることを目的に、事業所ごとに支払われます。

問題の事業所が受け取った総額はわかっていませんが、給付対象の職員は、1か所およそ5人。
仮に、1人あたり3万円分配されるとすれば月に15万円。
2つの事業所で、単純計算で、年間360万円ほどの使い道がわからないというのです。

さらに、疑惑は続きます。

男性
「急ですが、もう耐えられません。サビカン抜きで実地試験を耐えて下さい。もうむりです。」

「サビカン」とは「サービス管理責任者」のこと。
障害者の特性に応じた支援ができるように、サービスの品質管理などを行うのが仕事で、障害者総合支援法で、事業所に最低1人配置することが義務付けられています。

運営会社 元社員
「あまりにも人が入れ替わりすぎて、必要な書類がどんどん抜けていっているような状態だったので、(サービス管理責任者の不在期間は)少なくとも半年以上は間違いないかと思います。誰がそこの事業所に配置されるかっていうのも当然届け出が必要で、いなくなったり変わったりした場合は当然すぐに届け出をしなければならない」

元社員は「サービス管理責任者」を少なくとも半年以上、配置せず事業所が運営されていたと明かします。
ずさんな運営の原因は、男性経営者だと指摘します。

運営会社 元社員
「サービス管理責任者っていうのは、法令を順守した事業所の運営っていうのにもかなり密接に関わってくるんですけど、男性経営者は自分が気に食わなければNOを出すし、指示を無理やり聞かざるをえないという状況とかが出てきて、やっぱり安全を確保できない、自分が責任を取り切れないっていうのでいなくなってしまう」

この男性経営者をめぐっては、別会社の中和興産が展開する3つの認可保育園が今月12日、札幌市に認可を取り消されたばかりです。

中和興産の元職員
「(申請時に)辞めた職員であったり、ほかの保育園の職員の名前を書いたり。園児であれば、見学に来ただけで入園していないはずだが、その園児の名前を入れたり、もう退園した子どもの名前を入れたり」

札幌市子ども未来局 町田達哉 施設運営課長
「悪意を持って不正をするということになってくると、なかなかそこは…。もちろん見抜くように努力はするんですけど、難しい部分もあるかなという感覚はありますね」

札幌市は、中和興産に対し、2023年度に給付して過払いとなったおよそ2600万円の補助金の返還を求めていますが、まだ実現していません。
公金の返還を求める動きは、国にもあります。

中和興産に対し、国から事業を委託されている「児童育成協会」が送った助成金の返還を求める請求書です。
2022年度だけで、およそ4700万円に上っています。これらの公金は、何に使われていたのでしょうか?

「ニュークラブ」「メイド喫茶」「ガールズバー」

2021年の法人カードの利用明細書です。ある月の請求額は、およそ960万円。
「ニュークラブ」「メイド喫茶」「ガールズバー」その多くがススキノにある女性の接待を伴う店でした。

中和興産の元職員
「男性経営者の快楽のために使われてますね。ススキノの夜の店で一晩300万円とかを使うことも日常化していますので」

男性経営者の保育園では、保育士の給料の未払いも明らかになっていますが、同じ男性が経営する障害者支援施設でも、職員への給料の未払いがあるといいます。

運営会社 元社員
「辞めた人間に対して最後に給料を払わなければいけない分を出さないとかで、労働基準監督署に何人かけ込まれたのかも分からない」

これらの疑惑に対して、札幌市に確認すると…

札幌市障がい福祉課自立支援担当課長
「認識はしている。サービス管理責任者が適切な配置状態だったか、処遇改善加算が支払われていたかなど故意性や悪意性を慎重に調査していく」

一方、男性経営者は、HBCの取材に「サービス管理責任者は今は置いている。札幌市から求められていることには応じている」と話しています。

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