1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

年間10万人が訪れる『大雪山国立公園』で危惧される“登山者とクマ”の距離感 接近撮影や荷物を置いてのピストン登山など…クマを人慣れさせ、引き寄せる危険な行動とは

北海道放送 / 2024年8月22日 20時50分

雄大な自然が魅力の、北海道の『大雪山国立公園』。
多くの人に親しまれる一方で、クマによって、人が被害を受ける危険が高まる事態が起きています。

“北海道の屋根”と呼ばれ、国内最大級の面積を誇る『大雪山国立公園』。毎年10万人近くの人が訪れる人気の山で、いま…。

(クマの写真はどこで撮った?)
登山者
「この先です」

7月、白雲岳に現れたクマです。

大雪山系には、多くのクマが生息していますが、人間を見ても逃げない“人慣れ”したクマが問題となっています。

山﨑裕侍記者
「白雲岳の分岐に来ています。ここから向こうに行けば、白雲岳避難小屋に行きます。画面右手に進めば…白雲岳に行きます。白雲岳にピストンで行くためにザックをこのように置いて、空荷でいく登山客が多いです」

目的の山に早く登りたい。そんな思いから、荷物を置いていく登山者が多いといいます。

しかし、クマが、その荷物の中の食料を食べてしまうと、「人間の持ち物は美味しい」と学習し、人に付きまとう危険性が高まります。

環境省 大雪山国立公園管理事務所 村岡龍岳アクティブ・レンジャー
「人やものに対して執着してしまうと、大きな事故につながりかねないので、こういったことは控えてもらうよう、環境省として周知していきたい」

荷物を置いていた登山者が戻ってきました。

環境省 大雪山国立公園管理事務所 村岡龍岳アクティブ・レンジャー
「白雲岳山頂まで行った?」

登山者
「いや途中で…。クマがいました」

環境省スタッフ
「デポ(荷物を放置)すると、ちょっかいかけられると思う。この辺、クマが多い」

登山者
「すみません」

さらに…。

白雲岳避難小屋 田村萌 管理人
「ここテント場なんですけれど、雪渓の下に水たまりがあるが、横の斜面から現れたり…」

ここ数年、子連れなど、複数のクマが出没。そのクマを撮影しようと近づく登山者がいることも問題になっています。

北海道山岳整備 岡崎哲三 代表
「ヒグマが、テント場のすぐ脇の草地を食べに来た。親子クマだった。10人ぐらいの登山者がロープの際に、ずっと並んで写真を撮る。管理人が『できるだけ離れてくれ』と、さんざん声かけしても、全く動かない、登山者が」

国立公園などの特別地域では、野生動物への餌やりや著しく接近することなどは、自然公園法で規制されています。

北海道山岳整備 岡崎哲三 代表
「これから、そういう(餌やりや接近する)のが、どんどん積み重なってきたときに、ふとした拍子に、大きな事故が起きる可能性がある」

この日も、避難小屋から400メートル先で歩く1頭のクマが…。

このときは、登山者が遠くから見守っていました。

大自然や野生動物といかに共存していくか。人間側の自覚にかかっています。

■登山の際は…
・ビジターセンターなどで出没情報確認
・「人慣れクマ」出没なら計画変更を
・クマよけ鈴・スプレーの携帯を

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください