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自転車の“ながらスマホ”で狭くなる視野と低下する注意力 スマホ使用中の事故が増加する中、11月からの厳罰化で自転車の乗り方はどう変わるか

北海道放送 / 2024年9月10日 20時11分

自転車のルールが大きく変わります。法律違反には厳しい罰則が設けられます。

取材ディレクター
「スマホを片手に持った状態で運転しています」

自転車に乗りながらスマートフォンを使う、いわゆる“ながらスマホ”です。

男性は、右手にスマホ、ハンドルを握る左手にも、紙のようなものを持っています。

マチの人(20代)
「全然、見てなかったりとかして、飛び出してきたりする」

マチの人(30代)
「ベビーカーで歩道を歩いてるときに、後ろから自転車に乗って“ながらスマホ”してる人がいて、ちょっとぶつかりそうになって」

この“ながらスマホ”に、今年11月から、厳しい罰則が科せられるようになるんです。

北海道大学大学院文学院 心理学 河原純一郎教授


「物事が見えたり、はっきりわかるのは、見ている中心だけなので、すべてのことが遅くなる」

“ながらスマホ”の危険と、新たな罰則を“もうひとホリ”します。

“ながらスマホ”で自転車を運転する実験映像です。

スマホを使用中の自転車事故が年々増えていることを受け、今年11月から施行される改正道路交通法で、新たな罰則が設けられます。

自転車の“ながらスマホ”は、6か月以下の懲役、または10万円以下の罰金。

さらに事故を起こすなど、危険を生じさせた場合は、1年以下の懲役、または30万円以下の罰金となります。

札幌中心部で“ながらスマホ”の実態を調査してみると…。

取材ディレクター
「手にスマートフォンを持ちながら運転しています」

この男性は1キロほど離れた場所でも…。

取材ディレクター
「スマートフォンをチラチラと確認しているようです」

別の男性は…。

取材ディレクター
「電話をかけながら運転しています。手はブレーキから離れた状態です」

「非常に危険です。今度はスマートフォンを見ながら運転し始めました」

“ながらスマホ”の罰則化に、マチの人は…。

80代男性
「(罰則)もう当然じゃない。ぶつけられ方は、えらい目に遭う」

50代男性
「“罰則を受けるんだよ”ってことを、ちゃんと伝えてあげれば事故も減るんじゃないかなと思う」

一方で、自転車に乗っている人は…

自転車を利用する30代女性
「結構(ながらスマホは)マチでもやってる人は、自分も含めていると思うので(罰則が)すごい重い、厳しいなという印象です」

「(今後は)やらないようにしようと思います」

北海道大学の河原純一郎教授は“ながらスマホ”は、注意力が大きく低下すると指摘します。

北海道大学大学院文学院 心理学 河原純一郎教授
「二重課題と言って、あることをやらなければいけないときに、別の課題も同時にすると、頭を使うべき内容が2つに分割されるので、それで判断とか、それから決定速度とかね、そういうことが遅くなります」

また、視界も狭まるといいます。

北海道大学大学院文学院 心理学 河原純一郎教授
「“トンネルビジョン”っていうんですけれど、物事が見えたり、ハッキリわかるのは見ている中心だけなので、それ以外に別のところに注意を向けたり、それこそ、目を向けたりすると、別のところに向け直すのに、また時間がかかるんですよ」

「その行ったり来たりにも、やっぱり時間がかかるので、結果的にすべてのことが遅くなる」

また11月の法改正では、自転車での“酒気帯び運転”にも、新たに罰則が設けられます。違反すると、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

札幌のススキノで話を聞くと…。

30代の男性)
「居酒屋を出たときに乗ってる人とかはいますけれどね。フラフラしている人もいれば、普通に乗ってる人もいるし…」

20代の男性
「(車の)飲酒運転で友だちを亡くしている。僕自身は絶対にやらない」

20代の男性
「酔っぱらって電信柱に突っ込みました。頭をケガしました」

マチの人(20代)
「居酒屋でバイトしてたんですけれど、お客さんとの付き合いで“どうしても飲め”と言われることが多くて…」「その場で飲んじゃって、自転車で帰ることがありました。特にバレることもなく」

堀啓知キャスター)
酒気帯び運転は、車はもちろんですが、自転車も当たり前で、むしろ今まで危険罰則がなかったことが意外な気がしますね。

◆《酒酔い&酒気帯び罰則》
堀内大輝アナウンサー)

これまでにも、自転車の【酒酔い運転】には罰則がありました。5年以下の懲役、または100万円以下の罰金です。

これとは別に、11月から新設されるのは【酒気帯び運転】です。

呼気中のアルコール濃度が【1リットルあたり0.15mg以上】が検出されると違反となり、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金です。

さらに【酒気帯び運転のほう助】として、酒や自転車を提供した人、自転車に同乗した人も懲役、または罰金の対象になります。

◆《アルコールが分解する所要時間の目安】
堀内大輝アナウンサー)
ビール1杯、500ml分のアルコールが分解するまでの時間は、個人差もありますが、およそ4時間とされています。

つまり、2杯飲んだら8時間、3杯なら12時間と、飲んだ分だけアルコールの分解には時間がかかります。

体調によっては、もっと時間がかかることもあります

◆《睡眠やサウナとアルコールの分解について》
お風呂やサウナに入ったり、睡眠をとることで、アルコールの分解は早まるかというと、これは誤った認識です。

お風呂やサウナで汗をかいても、アルコールの分解にかかる時間は変わりません。

睡眠をとると、肝臓の働きが弱まるため、アルコールの分解は、むしろ“遅く”なります。

堀啓知キャスター)
車はもちろんですが、自転車もお酒を飲んだ翌日でも、アルコールが残っている可能性があります。

そう考えて、改めて、くれぐれも気をつけてください。

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