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“奇跡の復元”2年4か月後に発見されたデジカメに事故直前の画像約80枚「息子は楽しかった思い出を話したかったのだろう」犠牲になった乗客家族がコメント 知床観光船沈没事故

北海道放送 / 2024年10月26日 10時21分

2022年4月に起きた北海道知床沖の観光船沈没事故で、犠牲になった乗客のデジタルカメラのデータが復元されました。

カメラは、沈没した観光船「KAZUⅠ」に乗り、犠牲となった橳島優さん(当時34)のもので、カメラには2022年3月中旬から2022年4月23日事故当日まで撮影されたデータが残されていました。

そのうち700枚が復元され、知床遊覧船の事務所の前で撮影されたものなど、事故当日に撮影されたものは約80枚ありました。

カメラは今年8月、羅臼町の漁師・桜井憲二さんら捜索ボランティアが、知床岬の西側で見つけました。

その後、カメラは橳島さんのものと判明。

損傷が激しかったため、橳島さんの両親が民間の専門業者にデータの復元を依頼していました。

写真の公開を決めた橳島さんの両親は、カメラを発見した桜井さんらに感謝の意をあらわすとともに、こうコメントを寄せました。

◆橳島さんの両親
桜井さんをはじめ、ボランティアの皆さまが息子のデジカメを発見・拾得してくださったこと、大変感謝しております。

また、2年半近く経過して腐食が進んだデータを復元してくださった専門会社の高い技術力にも敬意を表するとともに感謝しております。

息子のデジカメがこうして見つかったことは本当に奇跡であり、息子が思い出の写真をどうしても私達家族に見せたかったのではないかと感じています。その強い想いが、今回の奇跡を起こしてくれたように思えてなりません。

息子が最後に目にした景色を私達も見ることができ、感慨一入でした。ですが、息子はきっと、デジカメを持って家に帰り、私達に写真を見せながら、楽しかった旅の思い出を話したかったのだろうと思うと、その無念さに胸が締めつけられ、悲しみを新たにしました。

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