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「ひもで首を絞めた」母親を殺害した15歳男子中学生…札幌家裁「更生を図ることが必要不可欠」と少年院送致を決定【決定理由の要旨全文】

北海道放送 / 2024年11月30日 9時56分

札幌家庭裁判所

10月、札幌市で15歳の男子中学生が、40歳の母親を殺害したとして逮捕された事件で、札幌家庭裁判所は男子中学生について少年院に送る決定をしました。

決定理由について、札幌家裁は「本件非行は極めで危険かつ悪質」とした上で、「命の尊さや他人を思いやることの大切さを理解させ、更生をはかることが必要不可欠」と述べています。

■事件の経緯
10月7日、札幌市白石区の15歳の男子中学生は、自宅で40歳の母親の首を圧迫して殺害したとして逮捕されました。

母親は発見時、自宅の床にあおむけで倒れていて、首には線のような痕があり、男子中学生は、逮捕当時の警察の調べに対し「ひもで首を絞めた」と話していたということです。

事件当日、男子中学生は学校を欠席していて、殺害の直前に、何らかの理由で母親と口論になった可能性があったとみられています。

■児童相談所「母親による養育が困難」
関係者によりますと、男子中学生は以前、父親と暮らしていましたが、今年に入って母親と同居するようになり、事件当時は男子中学生と母親、妹の3人で暮らしていました。

この家庭をめぐっては、事件前、児童相談所が「母親による養育が困難」として事情を聴いていたこともわかっています。

男子中学生は、札幌家庭裁判所に送られ、約1か月間の保護措置となっていましたが、11月22日の少年審判で札幌家裁は、男子中学生の少年院送致を決めました。

決定理由について、札幌家裁は「本件非行は極めで危険かつ悪質で、その結果は取り返しのつかない重大なものである」とした上で、「命の尊さや他人を思いやることの大切さを真に理解させるなどして、その更生を図ることが必要不可欠である」と述べています。

■札幌家庭裁判所の少年院送致決定の理由要旨
少年は、令和6年10月7日、 札幌市白石区内の自宅において、母親(当時40歳)に対し、 その頸部を紐で絞め付けて、殺害した。 本件非行は極めで危険かつ悪質で、その結果は取り返しのつかない重大なものである。

本件非行の内容や経緯等に顕れた少年の問題性は、少年の能力面の制約や成育歴、家庭環境等に根差しており、深刻で根深い。これらのことを考慮すると、少年に対しては、第1種少年院に送致して、強固な枠組みの中で専門機関による矯正教育を受けさせて、 自分を大切にする構えや自分の感情を整理して相手に伝えたり、周囲に支援を求めたりできる力を育んでいくとともに、時間をかけて根気強く働きかけることで、命の尊さや他人を思いやることの大切さを真に理解させるなどして、その更生を図ることが必要不可欠である。

なお、少年との間の信頼関係の構築やそれに基づいた問題改善の働きかけには、一定の長い時間がかかることは明らかであり、相当長期の処遇期間で臨むことが適当である。

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