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「望むのは死刑です」被害者家族が意見陳述 被告の男(59)に懲役22年求刑【足寄町スナック経営者殺害】釧路地裁

北海道放送 / 2024年12月11日 15時56分

殺人などの罪に問われている志渡典吉被告(59)

2023年11月、北海道東部の足寄町でスナック経営者の女性を殺害し、山林に遺棄した罪などに問われている男の裁判員裁判が11日結審し、検察は懲役22年を求刑しました。

起訴状などによりますと、足寄町の無職・志渡典吉被告(59)は2023年11月、知人でスナックを営んでいた延本真弓さん(当時66歳)の自宅に侵入し、延本さんの頭をハンマーで複数回殴ったり首を絞めたりして殺害し、足寄町内の山林に遺体を遺棄した罪などに問われています。

この裁判では、起訴内容に争いはなく、量刑が争点となっています。

11日の裁判は被害者側の意見陳述から始まり、延本さんの長女は「母はかけがえのない存在でした。自分の帰る場所でした。


今すごく母に会いたいです」と声を詰まらせながら涙ながらに訴えました。

その後、長男は「いきなり骨を見せられても信じることはできず、私は本当の意味で母の死を悲しむことができません」と声を震わせながら事件後の思いを明かし、量刑については「望むのは死刑です。無理なら一生刑務所から出さないでください」と訴えました。

検察は「口論をきっかけにした突発的な犯行で残忍極まりなく、強固な殺意に基づく悪質な犯行」と指摘し、懲役22年を求刑しました。

一方、弁護側は最終弁論で「延本さんがハンマーを寝室においていなければ、事件に発展することはなかったと考えられ偶発的な犯行である」と主張し、「自閉スペクトラム症の影響により犯行を開始、継続しやすくなっていた可能性がある」として情状酌量を求めました。

最終陳述で、志渡被告は、前日の被告人質問中に検察官に対し「てめーの上司呼べや」など罵声を浴びせたことについて触れ「調書の読み上げが同意したものより加算されたように感じたところは不満だった」と話し、「真弓さんを殺したことに対して否定はしません」と話しました。

しかし、延本さんや法廷に来ていた遺族への謝罪の言葉はなく、警察の延本さんの遺体捜索について「山1個けずってでも見つけるものだと思っていたが話が違うと思った」と話し、裁判は結審しました。

判決はあさって13日に言い渡されます。

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