【札幌ススキノ首切断】『シンシア』『ルル―』など人格が入れ替わる瑠奈被告「妄想を否定するのは良くないと思っていた」母親・浩子被告(61)の7回目の裁判~詳細②
北海道放送 / 2024年12月12日 13時56分
2023年、札幌・ススキノのホテルで首を切断された男性の遺体がみつかり、親子3人が逮捕・起訴された事件で、12日午前11時から母親の田村浩子被告(61)の7回目の裁判が開かれ、浩子被告への被告人質問が続いています。
瑠奈被告(30)が「瑠奈は死んだ」と言い始めたのは、「記憶では19歳から20歳にかけて」と話し、言い始めたきっかけについて、浩子被告は「直接かはわからないが、高校の同級生が卒業していくなか、教室に入れず卒業できないのを焦りに感じた。それで『座っていれば単位取れるのでは』と口に出してしまった。それを聞かれたのかも…。そのころから少し距離を置かれているような気がした」と説明しました。
また、「姉の存在がいると聞かされて他にもいろんな人がいると。『どうしたのかな』…と思った」
そして、瑠奈被告から『シンシア』など別の名前が出て来たり、何人か入れ替わっている感じがあり、『ルル―』『ベイビー』といった、話し方の違う男性の人格も表れたということです。
「『シンシア』は“お姉さん”で、瑠奈に何かあれば守るという強い存在。『ルル―』『ベイビー』は年下で甘えるような感じ。『シンシア』が現れたら『親子じゃない』と言われて」
「最初はめまぐるしく変わっていた記憶。その都度、瑠奈被告から『私が誰だかわかる?』と聞かれ、間違って読んだら『違う』と激怒された」
「『お嬢さん』と呼ぶようになったのは…娘の瑠奈が不安定になることがあるので、名前を呼ばないように便宜上考えた」
また、男性から女性の人格に戻って「さっきのは怖い人」「大丈夫だから」と瑠奈被告が話したことも。
また、瑠奈被告から、どう呼ばれていたかと聞かれると、
「中学のフリースクールの学校祭では、離れたところから『お母さん』と呼ばれて抱きつかれた。恐らく修被告被告も『お父さん』と呼ばれていた」が、その後、修被告(60)については「ドライバーさん」と呼んでいて、浩子被告については、「she」と呼ばれていたことを明かしました。
また、「瑠奈被告の妄想を否定するのは良くないと思っていた」と、瑠奈被告の不安定なようすを声を振るさせながら話しました。
「『瑠奈』と呼ぶと『瑠奈は死んだ』と言われる。娘は2月14日のバレンタインデーが誕生日なので、チョコレートケーキを渡したり、“香るもの”が好きなのでフレグランスや香水をあげたりした。ケーキのプレートは名前は瑠奈ではなくTo Youにしていた」
また、瑠奈被告との日常のやりとりについて、
「インターネット上にあった全身ピアスの人の写真を見て、瑠奈被告が『舌にピアスを開けたい。舌を切ってスネークタンにしたい』と言われたときは、『舌っていうのは感覚が鋭くて、食事の時雑菌が入ってしまうよ』やんわり指摘をしたり、『タトゥーをいれたい』と言われた時は、やめてほしかったので『温泉入れなくなっちゃうよ』と言って指摘した」
「『ベランダで花火がしたい』と言われた時は『近所の人に花火だと勘違いされて通報されたり、消防車に放水されたら部屋の中にあるドールがびしょぬれになったりするよ』と話した」などと明らかにしました。
逮捕時、足場がないくらい家の中にモノがあふれていたことについては、
「『瑠奈は死んだ』と言われた時から瑠奈の荷物を移動させたりはしていたが、触ると怒られるようになったため、それも出来なくなりモノの上にモノが重なっていき、10年が経った」
「家にある荷物はだいたい瑠奈のもので、娘はビーズのアクセサリーなど物を作るのが好きだったので、ビーズの天然石や持ち上げられないくらいの水晶やパワーストーンなどもあったし、古着にも興味が出て、袋詰めにした大量の古着を持って帰ってきたり、事件前には、ゲームセンターに行って商品を取って、その色違いも取ったり…とモノは増えていった」
「持っていることで娘のメンタルが安定していたので…」
「娘の欲しいモノを持つことでメンタルを安定させていたので、強く『片付けなさい』とは言えず、どうしてもという時はやんわり伝えていた」
そして、「毎日の不安の中で、家では出来るだけ楽しく暮らそうとした」ものの、瑠奈被告がいつ命を絶とうとするか…「わからないと思っていた」と不安な思いも話しました。
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