【江別大学生暴行死】アルバイト従業員の男（18）を主犯格と認定 少年ら4人全員を検察官送致 札幌家裁

男子大学生が暴行を受けて死亡した現場（2024年　北海道江別市）

2024年10月、北海道江別市で男子大学生が集団暴行を受けて死亡した事件で、札幌家庭裁判所は「結果は取り返しのつかない極めて重大なものであり、刑事処分が相当」などとして送致されていた少年ら4人全員を「検察官送致」としました。

この事件は、2024年10月、江別市の公園で、千歳市の男子大学生長谷知哉さん（20）が集団暴行を受けて死亡し、キャッシュカードなどを奪われたもので、長谷さんの交際相手だった八木原亜麻被告（20）ら男女6人が逮捕されました。

16歳から18歳の少年ら4人は、強盗致死などの容疑で札幌家裁に送致され、処分を決めるための「観護措置」が行われていました。

札幌家裁は、7日までに少年審判を開き、少年ら4人全員の処分について「結果は取り返しのつかない極めて重大なものであり、刑事処分が相当」として、身柄を再び検察に送る「検察官送致」にしました。

札幌家裁の梶川匡志裁判長は18歳のアルバイト従業員の男について「自ら率先して被害者に積極的に暴行を加え、金品を要求したり、終始犯行を主導した」などとして主犯格と認定。

「暴行や強取に至った動機は身勝手極まりなく、酌むべき点は皆無であり、その意思決定は厳しい非難に値する」としました。

また、残る3人についても主犯格の男に同調したり、指示を受けていた面はあるものの、実際に暴行を加えたり、金品を奪うなどしていて「犯情は重い」として「検察官送致」を決めました。

今後は検察が送致から10日以内に4人を起訴するかどうかを判断し、強盗致死などの罪で起訴されれば、八木原亜麻被告と川村葉音被告と同じく、裁判員裁判を受けることになります。