プールで死に至る病気に感染する可能性!お腹を壊した人は入場禁止にすべき?

ヘルスプレス / 2018年6月13日 17時0分

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プールは病原体の温床!(depositphotos.com)

 待ち焦がれた夏が来る。今年の水着はもう買った、スマホも最新機能満載型に変えた、残るは「お薦めのインスタ映えするホテルプール」とか「テンション上げるインスタ映えする厳選ナイトプール」の検索だ!

 そうやって先取りの夏気分に浸っているインスタ世代にとって、次の記事はまるで梅雨期へ引き戻されるかのような不快指数感を与えるかもしれない。

 夏に限らず、プールやスパ(温水浴槽)が、年中のストレス解消場であるという方々、あるいは今夏に幼い愛児を公共の水遊び場デビューさせようと目論んでいる親たちにこそ、ぜひ一読してほしい内容なので「耳の痛さ」はあしからず。

侮れない死に至る水媒介性感染症

 まずは、米国発の現実的な数字が物語る「もうひとつの水遊び場事情」から紹介してみよう。

 2000~2014年の期間中、全米46州およびプエルトリコで報告された「水媒介性感染症」の発生数は493件だった。それらの発生に伴い、14年間で2万7219名以上が罹患し、8人が死亡している――。

 これは米国疫病対策センター(CDC)の下部組織にあたる、「米国立新興・人獣共通感染症センター(NCEZID)」の調査から浮き彫りになった「死に(も)至る事例」の実態だ。

 そのうち感染源が特定された363件については、次のような内訳で占められていた。

①適切に塩素処理が行なわれたプールでも生存可能な寄生虫「クリプトスポリジウム」の比率が58%→これは下痢によって汚染されたプール水を呑み込むことによって感染する例が多い。

②重度の肺炎とインフルエンザ様の症状を引き起こす「レジオネラ菌」の比率が16%→この菌に感染しやすい層としては、50歳以上のヒト、喫煙者(元喫煙者を含む)、慢性肺疾患を有するヒト、あるいは免疫系の低下しているヒトなどである。

③温浴毛包炎(hot tub rash)や外耳炎の原因となる「シュードモナス菌」については全体の13%を占めていた。

感染防止は、お腹を壊している人の入場禁止!?

 また、上記の3大感染源を罹患者数で照らし合わせば、①が89%、②が3%、③が4%という数値だった。米国ニューヨーク大学ランゴン医療センターのMarc Siegel教授は言う。

 「プールなどの水は言うまでもなく、十分に浄化して塩素処理を行なわないといけない。もちろん、フィルターは定期的に交換し、水を循環させることが必要不可欠だ」

 業者サイドは「水質検査の結果を念入りに確認」し、「試験紙を用いて塩素濃度を確認する」義務がある。Siegel教授はそう指摘し、加えて各施設の利用者サイドも「病原体を拡散させないように努める責任がある」と警鐘を鳴らしている。

 では、利用者側はどのような注意をはらって、夏場のプールや水遊び場を楽しめばいいのだろうか。前掲のCDDが助言している一般利用客のための「感染防止対策」から、ママ族に身近な例を挙げておこう。

●子どもが下痢をしている場合、プールに入らせることを慎む。

●クリプトスポリジウム症に罹った場合、下痢が止まってから2週間が経過するまではプールに入れない。

●子どもをトイレに行かせる機会を設ける。おむつに関してはプールから離れた場所での交換を心掛ける。

●万人共通でプールの水を呑み込まない。

 もちろん、下痢の症状やその悪影響ぶりに男女差も年齢差もないだろう。どんなに夏が待ち遠しくても、どれほど水が恋しくても、あるいはインスタ映えの夏ネタを人一倍早くゲットしたくても、お腹を壊しているうちは我慢我慢。

 その間は大・大・大好きなかき氷も自粛して、読書の夏で回復を待つのも一案かも。
(文=編集部)

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