東光太郎に救われた命 これからもレオは皆の心の中に…ウルトラマンレオ50周年 真夏竜インタビュー〈6〉
スポーツ報知 / 2024年6月22日 12時0分
1974年4月から翌75年3月まで放送された人気特撮ドラマ「ウルトラマンレオ」が今年、50周年の節目を迎えました。それまでの「ウルトラマンシリーズ」とは一線を画し、獅子座L77星の出身で、人間ドラマに比重を置いた作風となっています。「―レオ」をもって、71年の「帰ってきたウルトラマン」から始まった「第2期ウルトラマンシリーズ」は終焉を迎えましたが、今回、スポーツ報知では主人公のおゝとりゲンを演じた真夏竜(74)を取材、半世紀を経ての思いなどを聞きました。このインタビューを全6回の連載としてWEBのみ掲載します。(文中敬称略)
「―レオ」の放送は1975年3月28日、全51話をもって終了した。真夏はその後も、萬屋錦之介の代表作の一つ「破れ傘刀舟悪人狩り」(74~77年・NET=現テレ朝系)に錦之助演じる叶刀舟の医術の弟子・榊大介役で、また、NHKの新大型時代劇「武蔵坊弁慶」(86年=主演・中村吉右衛門)には源義経(川野太郎)の家人・佐藤継信役でレギュラー出演するなど、俳優としての活動を続けてきた。しかし、時代が平成を迎える直前、役者を廃業した。
「もう30代の後半になっていたのに、二十歳そこそこの役をやっていたんです。そういう青年の役しか来なかった。実年齢と役柄のギャップに疑問を感じるようになってね…」
知人に誘われて、アニメ制作会社でプロデューサー業に就き、アニメ制作に携わったが、再度、俳優としての活動を再開する。
「いろいろ経験させてもらいましたが、単純に『俳優という職業が好きか、嫌いか。もう一度、続けたいのか』って自問自答するようになり、再開する道を選んだ。そこからは、舞台、映画を見まくりましたね」
復帰作が、子役時代の井上真央の代表作「キッズ・ウォー」(CBC・TBS系)だった。真夏は井上演じる中西茜の母・春子(生稲晃子)の兄で、茜の伯父・津村信彦を演じた。この作品は昼ドラマとして放送されたが、好評を博してパート5まで制作された。
「最初は大工さんの役で、途中からはサンドイッチ店のオーナー(笑い)。役者に戻った最初の作品でしたが、あの役がスムーズに出来たから『大丈夫かな』って思えた。今も大好きな作品ですよ」
50歳を超えた頃。舞台出演中に胃の痛みを覚え、病院で検査を受けると「胃がん」と診断された。かなり進行しており、「長くは持たないだろう」とも言われた。この時、以前同じ事務所に所属していた篠田三郎が医師を紹介、そのドクターの執刀で手術を受けることになった。
「素晴らしい先生でね。『来年の桜は見られない』なんて言われていたんですが、もうそれから20年以上も桜を見ていますよ(笑い)。篠田さんとはずっと交流があったんですが、本当に命の恩人です」
篠田は「―レオ」の前作「ウルトラマンタロウ」で主演の東光太郎を演じていた。と、いうことは、タロウがレオを救ったことになりますね―こう問いかけると「本当だ。テレビの中ではなかったけど、タロウにレオが救ってもらったんだなあ」こう言って、真夏は笑った。
近年は俳優業と並行しながら、文化庁の「学校への芸術家派遣事業」協力芸術家として、全国の学校を回って民話語りを行ってきた。
「昔からやりたかったんだけど、40代では民話を語っても若くて合わない、っていうのかな。説得力がないというのか…年齢を重ねていって、ようやく実現できた感じですね。円谷英二監督の古里でもある、福島の須賀川市でも円谷プロと協力してイベントをやったんですよ」
作中のおゝとりゲン同様、波瀾万丈の人生を送ってきた真夏。放送から50周年を迎えた「―レオ」に今、何を思うのか。
「半世紀…あっ、という間の気がしますし、いまだに、レオを愛してくれるファンがいることをありがたく思います。ボクがヒーローなんじゃない。皆さんの心の中にレオがいて、その心のヒーローを思う気持ちをボクにぶつけてくれている。逆に感謝ですよ。これから先もレオは皆さんの心の中に生き続けるでしょう。そこに私が携われていることに感謝ですね」=おわり=
(協力・円谷プロダクション)
◆セブンガー登場 第34話「ウルトラ兄弟永遠の誓い」で登場した鋼鉄の体を持つ怪獣。ウルトラセブンに変身できなくなったモロボシ・ダンにウルトラマンジャック(郷秀樹)から届けられた。普段は「怪獣ボール」の中に収められ、基本的にはダンにしか扱えない。強靱なボディと怪力が武器。1分間しか活動出来ないという弱点がある。令和の時代に入り、「ウルトラマンZ」(20年6月~12月)では、防衛チームの対怪獣ロボットとなって登場した。
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