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J2仙台 梁勇基さんが解説 昨季との違いは守備の強度…プレーオフ圏内死守のカギは攻撃陣

スポーツ報知 / 2024年6月21日 8時24分

インタビューに応じ、今後の課題を挙げる梁さん(カメラ・山崎 賢人)

 J2ベガルタ仙台は今季20試合を戦い、J1プレーオフ圏内の6位と好調だ。ここまでの戦いや今後の課題などを梁勇基クラブコーディネーター(42)が解説した。チームは22日にモンテディオ山形との「みちのくダービー」(NDスタ)に臨む。20日は仙台市内で非公開練習を行い、2戦連続弾を決めているMF郷家友太(25)が意気込みを語った。

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 仙台は前半戦19試合で9勝6分け4敗の勝ち点33で4位。後半戦初戦の長崎戦は16戦負けなしの上位相手に2―2の価値あるドローで20節を終えて6位につけている。昨季16位に終わったチームとの違いに、梁さんは守備の強度を挙げた。

 「一人一人のボールの寄せがディフェンス陣だけではなく前線の選手も献身的にプレスをかけている。あとはゴール前ですかね。前半戦最後の甲府戦(1△1)でもピンチはありましたけど、フリーで余裕を持ってシュートを打たせているシーンは少ない。体でブロックしているのもすごく多いので、それだけ間を詰められている証拠。昨年は簡単に失点するシーンが多かったなかで、粘り強さを感じている」

 若い選手が軸となっている今季だが、ベテランの躍動にも目が離せない。前半戦のMVPにGK林彰洋(37)とMF長沢和輝(32)の名前を挙げた。

 「失点数が少ない(前半戦19試合で20失点)ところでいうと林選手の存在が大きい。必ずピンチが訪れるなかで、ビッグセーブで勝ち点を拾った試合がたくさんある。今年は安心して見てますし、一緒にやっているフィールドプレーヤーからしたら心強い存在。長沢選手も若いチームを引っ張ってくれている。序盤戦は長沢選手が交代して抜けた後に、終盤でバタバタする試合がたくさんあった。いるといないとでは安定感が全然違う」

 自身が22年にJ1鳥栖から仙台へ復帰したシーズンは前半戦で絶好調も、後半戦で急失速。今季はその心配はほとんどないと言う。

 「あの時と比べてもチーム、個人、守備の強度や意識は今年の方があると思うので、あそこまで大崩れしないと思う。今は前半から飛ばしてハードワークしているので、これから暑くなるなかではゲームコントロールが大事。夏場はもう少しボールを持つ時間が増えると勝ち点を拾っていける」

多彩な攻め方とクロス精度必要 粘り強くプレーオフ圏内を維持するチームだが課題はある。今後の戦いに向けて攻撃のバリエーションとクロスの精度の改善が必要だ。

 「攻撃のところで中央から崩すシーンが欲しい。サイドばかりだと相手も対策しやすい。中央を使って崩しつつサイドを生かしたり、チャンスがあれば中に刺していくボールが増えたら面白いのと、クロスの精度を上げる必要はある。あとはビルドアップでのパスミスから相手にリズムを渡す試合もあるので、これから暑くなると体力とメンタル的にもしんどくなる。そのクオリティーや技術の向上が必要ですね」

  ◆梁 勇基(りゃん・よんぎ)1982年1月7日、大阪府生まれ。42歳。大阪朝鮮高、阪南大を経て2004年に仙台に加入。06年から背番号10を背負い、09年には14得点を挙げてJ1昇格に貢献。11年のリーグ4位、12年の同2位と躍進したシーズンも主力として活躍。20年からJ1鳥栖へ完全移籍も22年に仙台へ復帰し、23年12月に現役を引退。24年1月に仙台のクラブコーディネーターに就任。J1通算297試合出場29得点、J2通算280試合出場47得点。

 昨季の「みちのくダービー」は1勝1敗も、アウェーでは1―4で完敗した仙台。今季4月13日に行われた第1戦では2―0で勝利も、大敗した悔しさはまだ晴らせていない。郷家は「死んでも勝たなきゃいけない相手。全員で借りを返したい」と言葉に力を込めた。

 頼れる男がチームをけん引する。昨季はチーム最多の10得点も、順位は16位と低迷。今季はチームファーストの考えで森山佳郎監督(56)の下、プレーしてきた。「前線の守備やハイプレスは去年以上にやろうと決めていた。体の状態もいいので、続けていきたい」。相手のビルドアップを前線から止め、攻撃につなげる。

 対する山形は現在14位と少し苦しんでいるが「コンビネーションも良く、ドリブルがうまい選手も多い」と警戒。「本当に怖いチームなので、油断せずにチャレンジャーとして行きたい」と気を引き締めて臨む。

 直近2試合で2得点と最高のタイミングで勢いに乗ってきた。負けられない一戦ではプロ初となる3戦連続弾&ダービー弾を狙う。「何ミリかの世界でゴールが決まるかもしれない。一歩一歩を諦めずに、勇気と感動を与えられたら」。攻守で躍動し、仙台サポーターと喜びを分かち合う。(山崎 賢人)

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