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阿部監督「日々新たにやりたい」2番立岡、5番尚輝の新打線も4位転落

スポーツ報知 / 2024年6月22日 5時0分

ベンチから戦況を見つめる阿部監督(右は岡本和真=カメラ・相川 和寛)

◆JERA セ・リーグ 巨人2―4ヤクルト(21日・東京ドーム)

 巨人はリーグ戦再開初戦でヤクルトに敗れ、勝率5割で並んだDeNAに勝利数で及ばず、4位に転落した。Bクラスは5位だった4月6日以来。阿部慎之助監督(45)は吉川をプロ初の5番で起用する新オーダーで臨んだが、吉村に8回途中無失点の好投を許した。9回に代打・長野の2点二塁打で反撃したものの、連勝は2でストップ。先発の戸郷翔征投手(24)は6回3失点で4敗目を喫した。指揮官は「日々新たに」とナインに呼びかけた。

 リーグ戦再開を待ちに待っていた巨人ファンの大歓声の中、食らいついた。0―4の9回2死一、二塁、代打・長野が石山から左中間への2点適時二塁打を放ち2点差。最後は相手の守護神・田口の前に増田陸が空振り三振に倒れたが、完封負けを阻止するだけでなく、一発で同点の場面まで攻めたことはプラス材料だった。阿部監督は「明日につながると思います」と前を向いた。

 終わってみれば初回の攻撃が響いた。先頭の丸が二塁打。無死二塁から2番・立岡にバントではなく打たせたが、左飛で走者を進められなかった。「送ればよかったと言われたらそれまでなんですけど、彼の技術を信頼して、つないでほしかったので」。5月1日に東京Dで7回無失点に抑えられた吉村に、再び8回途中無失点の好投を許し「前回の対戦でも手こずったんですけど、次に当たる時はしっかり対策しないといけない」と課題を残した。

 交流戦終了から5日ぶりの実戦。試合前のミーティングでは「オールスターまで24試合あるけど、24試合と思わないで。一試合一試合、全員がヒーローになるチャンスがあるので、そう思って、日々新たに毎日頑張ってくれ」と選手に呼びかけた。「60試合くらいになると、ああまた野球かって慣れてきてしまうので『慣れたら勝てないよ』っていうのは言ったので」。今季67試合目。先を見ず目の前の試合にベストを尽くす精神を再確認した。

 試行錯誤が続く5番打者には今季10人目となる吉川を起用した。交流戦で12球団2位の得点圏打率4割6分7厘をマークした勝負強さを買ってプロ初の5番に抜てきしたが、打線全体として吉村に苦戦した。交流戦最後のカード、日本ハム3連戦(エスコン)で増田大、門脇、岸田と日替わりにした2番も今季は11人が務めている。好調の1番・丸の後ろと4番・岡本和の後ろを誰が打つのかは、引き続きテーマになりそうだ。

 昨年は34勝31敗の貯金3で交流戦後のリーグ戦再開を迎えたが、球宴までの18試合を6勝11敗1分けと失速して借金2の4位で前半戦を折り返し。後半戦も勢いに乗れないまま優勝争いに加われなかった。今年はその教訓も糧にして、一戦一戦を大事に戦っていく。

 今3連戦はヤクルトとの「TOKYOシリーズ」で胸に「TOKYO」と入ったグレーのビジターユニホームを着用して臨む。これで今季の東京Dでのヤクルト戦は4戦全敗となった。「明日も日々新たにやりたいと思います」と阿部監督。勝率5割になったが、再び貯金を作るべく、また新鮮な気持ちでグラウンドに立つ。(片岡 優帆)

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