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ヤマハ発~静岡BRの元俊足ウィング伊東力さん…現役生活にピリオドを打ち子どもたちに清宮イズムを伝える

スポーツ報知 / 2024年6月22日 9時21分

現役生活を笑顔で振り返った伊東さん

 23―24年シーズンで現役生活にピリオドを打った。俊足WTBとして12年間で公式戦83試合に出場。14年度の日本選手権決勝(サントリーに15―3)でも80分フル出場で初Vに貢献し、「幸せでした。悔いはないです」と穏やかな表情でラグビー人生を振り返った。

 競技を始めたのは小学3年時。最初は野球をやっていたが、当時から足が速く、試合で簡単にトライが取れたので好きになった。ただし晴れ舞台には無縁。諫早農高時代は花園に出られず、龍谷大時代も関西Bリーグ。3年の終わりにヤマハ発動機のトライアウトを受けたものの「合格の連絡が来たのは4年の夏でした」。

 あこがれのトップリーグチームで練習に汗。必死だったが、意識が変わったのは当時の清宮克幸監督に言われた言葉だった。鳴かず飛ばずで1年目が終わったときに「入社できたことで満足しているだろう。何かを変えないと選手として終わるぞ」と指摘された。

 このままではダメだ、とどん欲になった。午前6時からレスリング練習、7時から筋トレ。社業のあとにピッチで練習。ハードな毎日だったが、意欲を持って取り組んだ。堀川隆延コーチからも守備や走り方を丁寧に教わり、2年目から試合に出られるようになった。トライゲッターとして日本一を経験し、日本代表にも選ばれた。「清宮さんと堀川さんのおかげです」と感謝する。

 今後は小・中学生を対象にする静岡ブルーレヴズアカデミーのコーチとして競技に関わっていく。兄の一平さんが長崎南山高の監督を務めており、合宿へ特別にコーチに行った経験もある。「ここまで(現役を)やれたことに驚いています。トライアウトで拾ってもらい、長所を見いだし育ててもらった。そんな経験を未来につながる子どもたちに伝えたい」と笑顔で前を向いた。(里見 祐司)

 〇…5月5日の今季最終戦で、うれしい出来事があったという。試合後に元日本代表SH矢富勇毅さん(39)の引退セレモニーが予定されており、清宮元監督も来場。「きょうの主役は矢富さん。後日あらためてあいさつしよう」と離れて立っていたところ、恩師の方が伊東さんを見つけて歩み寄り「お疲れさま」と声をかけてくれた。「うれしかったです。いま思い出しても泣けてきます」と目を潤ませた。

 ◆伊東 力(いとう・ちから)1990年1月11日、長崎県生まれ。34歳。ラグビーは小3から。諫早農高―龍谷大を経てヤマハ発動機入社。2015年2月の日本選手権優勝。17年のアジアCS韓国戦に出場。レヴズ移行時にプロへ。50メートル6秒1。173センチ、80キロ。血液型AB。既婚。

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