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ロッテの甦った職人・高部瑛斗 右肩手術から2年ぶりに1軍復帰「ここにいられるのは僕からしたら奇跡的」

スポーツ報知 / 2024年6月23日 7時0分

けがを乗り越えて再びチームから頼りにされる選手を目指す高部(カメラ・阿見 俊輔)

 各担当記者が推す選手を紹介する「推しえて」第6回は、ロッテ・高部瑛斗外野手(26)。昨年の右肩手術を経て、5月に2年ぶりの1軍復帰を果たした22年のゴールデン・グラブ賞&盗塁王は、吉井監督が「固め打ちの名人」と称する打撃職人。幼い頃からレゴブロックが大好きな26歳が、今季は思う存分にグラウンドで暴れまくる。(取材・構成=竹内 夏紀)

 野球ができる喜びをかみ締めている。5月18日に2年ぶりに1軍復帰を果たし、ここまでの約1か月間は26戦に出場。103打席に立ち、打率3割2分6厘と上々だ。

 「何とか形になってきた。いいことばかりではないですけど、ある程度の流れ、試合の感覚もつかみ直せてる感じです。1年間できなかったので、ここにいられるというのは僕からしたら奇跡的でしたから。慣れずに、けがをした時の気持ちを持ちながらやり続けたい」

 昨年はどん底を味わった。開幕前から右肩の度重なる故障で出遅れ、9月には腕を上げる動作でしびれや痛みが生じる「胸郭出口症候群」と診断され、手術を受けた。シーズンを通して1軍戦出場なしで終わった。

 「一番ひどい時は力が入らなかった。腕が上がらないし、手もしびれる。(手術を)しない選択肢もありました。けど、決めるのは僕。やらないで(野球人生が)終わってしまうと後悔すると思った。やって終わるんなら『別にええわ』と。野球を辞めて私生活で手がしびれているよりも、ない方がいい。野球が全てじゃないですから。しょうがないですよ。クビと言われたらクビの世界ですから」

 不安の中、今季が幕を開けたが、今は昨年の1年間を前向きに捉えている。

 「治らなかったので、無理だろうなという気持ちも何度も経験しました。キャンプが始まってもその気持ちは消えなかった。試合勘、考え方とかを思い出せるかなとか、不安に思ってました。ただ、去年は去年でいい思いをした。全部マイナスだとは思ってない。悔しかったですけど。いい経験をしたというか、普通の人よりも深みは出ると思う。あの1年があってよかったと思えるようにやろうと思っています」

 22年に盗塁王&ゴールデン・グラブ賞を獲得。さらに吉井監督も「固め打ちの名人」と称するほど、絶妙なバットコントロールが光る打撃職人だ。

 「(打撃では)相手によって打ちにいく方向など、コーチとは一打席一打席、話をして、違うことを試したり、やるべきことができています。(盗塁は)走れと言われたらもちろん走ります。(主に3番を任されていた)上位では後ろにいい打者が2人いてリスクを取るところではないので、あまりなかったけど、下位を任されたら、盗塁も増えてくるなとは思っている。チームの流れもですけども、(任された打順の)意図はわかってないといけないなと思ってます」

 集中力の高い高部の“職人気質”は昔からで、人気玩具「レゴブロック」を愛してやまない。

 「没頭することができるのでレゴが好き。今も結構作っていますね。ただ、(大人向けの)難しい系です。そういうのもおもろい。絵や車、盆栽とかもあるんです! インテリアになりそうなものは買っていますね。作った後に飾れますから。小さい頃から考えたら相当作ってます。実家には40個くらい置いてあるんじゃないですか。レゴの家だったり、バットマン、スター・ウォーズとのコラボのもある。(いつかは)マリンスタジアムも作ってみたいですよね~(笑い)」

 プロ5年目となる今年は、また一から信頼を勝ち取っていく覚悟だ。

 「まずはけがなく出続けないといけない。きちんと出続けられる選手になることが一つです。信頼を少しでも積み上げて2年、3年と出続けられる選手になる一歩として今年はやりたい。『使わなきゃいけない』と思われるような選手になる年かなと思います」

 ◆高部 瑛斗(たかべ・あきと)1997年12月11日、神奈川・寒川町生まれ。26歳。東海大甲府では3年夏の甲子園に出場。国士舘大では東都大学リーグ2部で通算129安打の新記録を樹立し、19年ドラフト3位でロッテに入団。22年には44盗塁で盗塁王に輝き、ゴールデン・グラブ賞も獲得した。178センチ、72キロ。右投左打。年俸2800万円(推定)。

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