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J2山形 仙台とのみちのくダービーはドロー…大ブーイングの中PK決めたFW気田「とにかく怖かった。人生で一番緊張しました」

スポーツ報知 / 2024年6月23日 9時15分

前半40分、古巣相手にゴールを決め雄たけびを上げる山形FW気田亮真(左から3人目、カメラ・山崎 賢人)

◆明治安田J2リーグ第21節 山形1-1仙台(22日・NDスタ)

 モンテディオ山形とベガルタ仙台の「みちのくダービー」は1―1で引き分け。山形は0―1の前半40分にFW気田亮真(26)がPKを決めて追いついた。仙台から“禁断の移籍”で加入した男が、相手サポーターの大ブーイングの前で意地を見せた。観衆はコロナ禍以降で最多となる1万6607人。カップ戦を含めたダービーの通算成績は山形の9勝16分け20敗となった。

  気田が決めた同点PKには、1点以上の重みが詰まっていた。前半40分。スコアは0―1。ゴールの背後は、ベガルタゴールドのユニホームを着た敵サポーターで埋め尽くされていた。昨年は大きな味方だった4000人から、耳をつんざくほどのブーイングが飛んできた。

 「とにかく怖かった。人生で一番緊張しました」

 蹴る前に、ボールへ祈りを込めた。仲の良いGK林彰洋が飛んだ逆の右側へ、ゴールが決まった。勝利には届かなかったが、貴重な勝ち点1を引き寄せた。仙台から完全移籍し背番号10を託された今季は、ここまで1得点。スタメン落ちの屈辱も味わっていた。

 PKのボールは当初、FW高橋潤哉が持っていた。互いに「蹴りたい」と主張したが、高橋は「亮真の覚悟は分かっていた。亮真の表情を見て、亮真が決めることでチームの士気が上がる」と譲った。

 この日は19年8月11日の新潟戦(1万8721人)以来の大入りとなる1万6607人が来場。さくらんぼ狩りの季節とも重なり、スタジアム周辺は開始2時間以上前から大渋滞した。かつて仙台も指揮した渡辺晋監督は、ダービーの重要性を誰よりも分かっていた。今週始めには「オレは多くを語らない。とにかく全てをかけろ」と選手に呼びかけた。「亮真は色々な思いを持って山形に来た。1つ取ったことで重荷や呪縛から解き放たれたものがあればいい」と願った。

 まだJ1昇格プレーオフ圏内の6位は遠く、4戦勝ちなしという事実は変わらないが、気田は「何かをつかんだきっかけになるゲーム。ここからはい上がりたい」と力を込めた。人生で一番緊張したにもかかわらず蹴った理由は「サッカー選手として、男として逃げ出したくなかった」から。シーズンは折り返したばかり。取り返すチャンスは、まだまだ残っている。

(岩崎 敦)

 ◆今季のみちのくダービー第1戦(4月13日) 仙台がホームで2―0と快勝した。コロナ禍以降最多の1万7938人が詰めかけ、前半10分にMF相良竜之介(21)がミドルを決め先制。38分にはDF菅田真啓(26)が頭で追加点を決めた。山形は仙台から今季加入したFW気田亮真(26)が不発に終わり、試合後は一部サポーターが渡辺晋監督に水をかけるトラブルも。当該サポーターは無期限の入場禁止となった。

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