「自分が飲みたい酒」で津軽を盛り上げる…弘前市・カネタ玉田酒造…みちのく地酒巡り
スポーツ報知 / 2024年6月24日 10時43分
多くの観光客が訪れる青森・弘前城からほど近い場所に、江戸時代初期の1685年に創業した「カネタ玉田酒造」がある。約9割が県内消費で、330年以上も地元に愛され続けている蔵だ。
10代目となる玉田宏造社長(47)は地元の高校を卒業後、家業を継ぐことも視野に入れて東農大短大醸造学科へ進学。みそ、しょう油、漬け物など発酵の実験を重ね、卒業後は都内の酒問屋に就職して流通のイロハを学んだ。25歳で弘前へ戻ったが、当時は日本酒に対して良い印象を持っていなかった。「大学では罰ゲームで飲まされる酒だったので、全くおいしいとは思えなかった。夏は日の当たる部屋にあって常温だったし、鼻をつまんで飲んでいましたね」と苦笑いで振り返る。
しかし、その“苦い”経験が傑作を生むきっかけになった。自分で酒を造ることになったとき「香りがあったら飲みやすいよな」という思いが頭に浮かんだ。27歳だった2004年に発表した「華一風(はないっぷう)」は、青森県産の酵母を使った香り高い一品。「他の酒造ではあまり造っていなかったタイプなのでインパクトはありました」。徐々に評判が高まり、津軽地酒グランプリに輝いたこともある。
先代社長の父・陽造氏は22年に死去。仕事を任せてもらえるまでには時間がかかったため「(新酒の)許可を取ろうとすると却下されるので、勝手に『造っちゃったよ』と事後報告で進めてきました」と笑った。現在は県の広報委員を務め、東京など県外でも積極的なPR活動を行っている。「はやりだけじゃなく、自分が飲みたい酒を造りたいですね。子どもたちに家業を継がせるとは決めていなくて、他にいい人がいれば託しますよ」。気張らずに自然体で、津軽を盛り上げていく。(岩崎 敦)
◆カネタ玉田酒造 1685年、津軽藩第4代藩主・津軽信政が藩士の玉田善兵衛に資金を出して創業したと伝えられている。主な銘柄は本醸造の「津軽じょんから」、純米の「華一風」、食中酒としてオススメの純米吟醸「斬(ざん)」など。住所は青森県弘前市茂森町81。
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