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41歳遅咲きダンサーがパリ五輪切符 得意技は「ぞうきん」

スポーツ報知 / 2024年6月25日 6時0分

福島あゆみ

 五輪新種目のブレイキンで、女子は元世界女王で41歳の遅咲きダンサー、福島あゆみ(ダンサー名・AYUMI)が2位に入り代表に決まった。福島との決勝対決を制した湯浅亜実(25)=同AMI=もパリ行きを決め、3位の津波古梨心(つはこ・りこ、17)=同RIKO=は落選した。残り1枠を争った男子は第1戦3位の大能寛飛(おおの・ひろと、19)=同HIRO10=が6位となって出場権を獲得。今大会4位の菱川一心(19)=同ISSIN=は代表に届かなかった。

 41歳の元世界女王が、五輪チケットを華麗につかんだ。第1戦で優勝し、決勝進出時点で内定を確実にした福島は「めちゃくちゃ疲れた。決勝の舞台まで来られて良かった」と安堵(あんど)した。日本人対決の決勝は敗れたが、得意のフットワーク(床に手をついて足を動かして踊る動き)で会場を沸かせ続けた。5月に右肩付近を痛めて練習再開は大会の約2週間前。苦境を乗り越え「(決まるまで)すごく長かったので一区切り。自分を褒めたい」と満足そうに話した。

 競技を始めたのは21歳。高校卒業後のカナダ留学中、一時帰国した際に2歳年上のブレイカーの姉・梨絵(ダンサー名・NARUMI)に誘われた。「新しいことにチャレンジしたい。あと、痩せたいという気持ちもありました。留学中は(英語の)壁にぶつかっていたので、そのすべてを打破したかった」。好きに体を動かせるブレイキンにドはまりし、毎日踊りまくった。「始めてから、練習で友達もできたし言語の壁もなくなった」とシャイだった性格も明るくなった。

 オリジナリティーあふれる動きが強みだ。日常生活の動きからインスピレーションを受けた振り付けが多い。代名詞ダンスは“お掃除スタイル”。今年3連覇した日本選手権では拭き掃除する姿から着想を得た「ぞうきん」などユニークな技を披露し、20歳以上も年が離れた若い他選手たちを圧倒。「自己表現ができるし、自分のやりたいことをやっていい。自分がどう見せたいかは自分にかかってくる。本当に楽しい」。

 21年東京五輪は、同じアーバンスポーツで初採用されたスケートボードをテレビ観戦し「コロナのまっただ中に、元気をもらっていました」。五輪初採用となると、「いろいろな方が声をかけてくれるようになった。何十年やってきていますが、変化を感じている。一般の人が一番見てくれている」と実感する。競技の発展も願う第一人者がこの夏、パリのコンコルド広場を最高潮に盛り上げる。

 ◆福島 あゆみ(ふくしま・あゆみ)アラカルト

 ▽生まれ 1983年6月22日、京都市生まれ。41歳。

 ▽ダンサー名 AYUMI

 ▽競技歴 小、中学校時代は競泳やテニスなどを経験。高校卒業後にカナダ・バンクーバーに留学し、21歳からブレイキンを始める。17年、「BC ONE」決勝に女性として初出場。世界選手権は21年優勝、22年3位。全日本選手権は今年で3連覇

 ▽得意な動き フットワークを中心に、オリジナリティーあふれる動きが得意。雑巾をかける動作からインスピレーションをもらった振り付けもある

 ▽姉妹でブレイカー 姉の梨絵(ダンサー名・NARUMI)も世界大会などでも活躍するトップ選手。福島が競技を始めるきっかけになった

 ▽先生 ブレイカーとしてトップレベルで活躍しながら、拠点の京都では幼稚園や保育園で英語とダンスを教える

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