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「僕たちなりの表現の仕方がある」WHHのHIROTOが現在地分析「“ウルフブランド”を作りたい」

スポーツ報知 / 2024年6月26日 12時0分

「WOLF HOWL HARMONY」のHIROTO(カメラ・清水 武)

 昨年8月23日にデビューした4人組「WOLF HOWL HARMONY(以下、WHH)」が、「BATTLE OF TOKYO(BOT)」(8月10~12日=さいたまスーパーアリーナ、8月31日、9月1日=京セラドーム大阪)に初出演する。「デビュー前からずっと憧れていたステージ」と目を輝かせたメンバーのHIROTO(22)は、ダンス未経験メンバーが集まったWHHの現在地を謙虚に分析しつつ「自分たちの異色さを、音楽性で迫る姿勢を“ウルフブランド”として確立したい」と展望を語った。

 年齢よりも若く見える端正な顔立ちながら、ふとした瞬間にキラリと鋭く光る瞳は、グループ名と同じくオオカミをほうふつとさせる。デビューから約1年がたち、さまざまなステージに立ったことで、自信がついたようだ。

 「写真とか動画を見返すと、『本当に自分なのかな』と思う。最初の頃はひどくて、パフォーマンスを自分で見ていられない。でも、そこから見違えるぐらい成長してるっていうのも実感できる。ファンの方にもビックリされます。でもそれはすごくうれしい」

 ダンスは一昨年のオーディションを機に、全くの未経験から始めた。最初は「苦痛でしかなかった」そうだが、今では「本当にめちゃくちゃ好きになった」と笑みがこぼれた。

 「信号待ちとか、コンビニのレジ待ちとか、無意識に振り付けの練習をしている自分がいる。最初は振りを覚えるのが遅いぶん、楽しいっていう思いになれなかったけど、今はダンスレッスンもめっちゃワクワクして挑めるようになっている」

 何よりも精神的にプロになったとの手応えを得ている。「デビューしたプロとして、ダンスの経験の有無はもう関係ない。今までは未経験ということに甘えていた。でもステージを何度も経験して、最近はその甘えが消えた」と充実の表情を浮かべた。

 もともとは歌が下手でアーティストになりたいとはつゆほども思っていなかったが、2019年に先輩グループ「GENERATIONS」のナゴヤドーム公演に感銘を受け、1週間後にはLDHが展開するエンターテインメントスクール「EXPG」に入校した。学費免除の特待生ではなく、レッスン料はアルバイトでまかなったが、「料金が高くて…。ダンスレッスンまでは稼ぎ切れなかった。歌のクラスも上ではなかった」と振り返る。

 転機は22年に開催されたLDHの史上最大規模オーディション「iCONZ~Dreams For Children~」。“第1章”とも言える昨年5月の最終審査では、6人組「LIL LEAGUE」がグランプリに輝き、オーディションは終了した。だが、総合プロデューサーのEXILE HIRO(55)の提案から、“第2章”として新たな選考が始まった。

 「もともと看護師志望で専門学校にも通っていたが、アーティストの夢を諦められなかった。背水の陣だと思って挑戦したオーディションだったので、落選したら行く場所もなかった。結果が出た時は、食っていかないといけないから、泣くよりも先にバイトを探してました。でも第2章が始まることが、第1章オーディション終了30分後に伝えられた。本当に希望の光でしたね」

 第2章では、オーディションの運営からチーム分けがなされ、WHHはダンス未経験のボーカル志望のメンバーだけが集められた。HIROTOも「憧れていたダンス&ボーカルグループに入ると思っていたら…」と驚く人選。今でこそ、全員歌えるグループが強みの一つだが、「正直、当時はめちゃくちゃ不安だったし、悔しかった」と振り返る。

 「ダンスは第1章(のオーディション)から始めたので、未経験からのスタートだけど、誰よりもダンスを頑張って成長していた自信もあった。だからこそ、『踊れない4人』みたいなくくりにされたと思って。唇をかみました」

 厳しい声もあった。オーディションはファン参加型で、ライブパフォーマンスを行った時の動員人数、SNSのフォロワー、生配信での視聴者数などをポイント化して集計し、ボーダーを超えればデビュー合格という審査方法。SNSでは「捨てグループ」と厳しい意見が寄せられたが、逆境をバネにした。

 「ダンススキルだけが全てではない。歌唱力や、ステージ上での見せ方で僕はカバーできると思っていた。未経験からダンスに飛び込んで、ダンスを小さい頃からずっと何十年もやっているようなグループと張り合うのは違う。僕たちは僕たちなりに音楽の表現の仕方があると思った」

 LDHでも異色な経歴がそろったWHH。現在、目標とするのは、今年4月にタイでコラボし、BOTでも共演する7人組ダンス&ボーカルグループ「PSYCHIC FEVER」だ。

 「異色で常識にとらわれてない雰囲気。これまでのボーイズグループとは違う方向性を貫いている。僕たちもこれまでのEXILE TRIBEとはまた全く違う形のグループなので、音楽性で攻める部分がすごく似てる。表現方法は僕たちも見習いたい」

 グループとして単独コンサートやスタジアムツアー開催など夢は尽きないが、それ以上に成し遂げたい目標がある。「“ウルフブランド”を作っていきたい。EXILEさんもダンス&ボーカルグループというブランドを作り上げ、国民に愛された。僕たちも独自の強みをブランド化したい」。未来を語る際のキラリと光る瞳は、まさにオオカミだった。(ペン・増田 寛)

◆HIROTOが見たWHHのメンバーの〇と×

RYOJI(28)〇落ち込んでいることをすぐに察知して支えてくれる。×その時の気分で動くので、考えが変わることが多い。

GHEE(26)〇悩みに対して、ズバッと意見を言ってくれる。×急にビックリさせようとして驚かせてくる。

SUZUKI(28)〇物事をフラットに見られる。平和主義で怒らない。×ダンスのレッスンで集中したい時に話しかけてくる。

 ◆HIROTO(ヒロト)2002年1月30日、愛知県生まれ。22歳。GENERATIONSに憧れ、19年にEXPGに入校。23年8月にWOLF HOWL HARMONYとして「Sweet Rain」でデビュー。趣味はカフェ巡り、温泉、サウナ、映画観賞。特技はサッカー。好物はケバブ。170センチ。血液型B。

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