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57歳カズ、日本復帰会見で語った新たな野望「1対1で仕掛ける」57歳にしてドリブラーの原点に

スポーツ報知 / 2024年6月25日 19時20分

国立競技場でアトレチコ鈴鹿への期限付き移籍発表会見をした三浦知良(カメラ・今成 良輔)

 元日本代表FW三浦知良(57)が25日、横浜FCよりJFLのアトレチコ鈴鹿に期限付き移籍を発表し、国立競技場で会見を開いた。期限付き移籍期間は2025年1月31日まで。背番号は11。7月2日より練習に合流し、最短では7月14日・ヴェルスパ大分戦から出場可能となる。前回鈴鹿でプレーした22年以来、約1年半ぶりのJFL再挑戦を前に「辞める選択肢は僕の中ではない」と現役続行への強い意志を示した。

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 数々のゴールを決めてきた聖地で、現役にかける思いがあふれた。クラブがカズの社会的影響力を考え、国立競技場で行った記者会見。スーツ姿で壇上に上がると、鈴鹿復帰を決めた胸の内を明かした。

 「100%グラウンドで情熱を燃やし、疲労は蓄積しても、頭の中はリフレッシュされた状態で、毎日(ピッチに)立てるのか。しっかりと考えなきゃいけない年。それを自分に問いかけても、今の状況で辞める選択は僕の中ではない。どこでどうやってこの情熱を出すか、表現できるかを考えた」

 こだわったのは出場機会。かつて読売クラブでともにプレーした斉藤浩史社長(53)からの熱烈オファーを受け「1試合、1分でも多く出たい」と決断した。昨年2月に加入したポルトガル2部・オリベイレンセでは、約1年半で8試合出場無得点。悔しさを味わい、得たものもあった。

 「僕のカズという名前、年齢に関係なく、監督からも厳しい言葉を言われたり、指導された。忖度なく接してもらえることで、精神的にすごく若くいられた。そのぴちぴち感をだしていければ」。

 老け込むどころか、気持ちは若返っていた。そして湧き上がった思いがあった。

 「ベテランらしくないプレーをできたら。1対1の仕掛けで勝負していく、ゴールに向かっていく。(ベテランは)周りをうまく使って、と思ってしまうんですけど、自分で何とかしてゴールを」。

 かつてはキレのあるシザース(またぎ)を駆使したドリブル突破を代名詞に、日本を代表する選手にのし上がった。年齢を重ね、シュート力と駆け引きにたけたストライカーへと変化していった。いつの間にか、ベテランらしいプレーにとらわれていたことに、気づかせてくれたのがポルトガルでの日々だった。

 「ポルトガルで1年半やってみて、僕よりは全然若いんですけど、35(歳)過ぎた選手達が、1対1で果敢に仕掛けていた。どんどん勝負して、ゴールに向かっていく姿に、やはりサッカーってこういうものじゃないかなって思った部分があった。FWは常に前向きに向かっていくことが大事。ポルトガルのサッカーに触れて思った。そういうプレーを心がけて、本当にできたらいいなと思っています」

 57歳にして、自ら仕掛けてゴールに向かう―。それは現役続行以上に、困難とも言える挑戦かもしれない。それでも練習でドリブル突破に成功することもあり「すごくモチベーションも上がるし、これを試合でやってみたいってなるんですよね」と子供のように笑った。

 会見の最後には、写真撮影のためスーツの上着を脱ぎ、ユニホームに袖を通した。薄いシャツ姿となると、57歳とは思えない鍛え上げられた肉体が際だった。サッカーにすべてをささげて迎える新たなシーズン。その挑戦を、止められるものは誰もいない。

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