【番記者の視点】鹿島、3戦連続ドローの停滞感を打破するのは…一体誰だ 「成り上がり枠」急募!
スポーツ報知 / 2024年6月27日 15時27分
◆明治安田J1リーグ▽第20節 鹿島0―0G大阪(26日・カシマスタジアム)
鹿島はG大阪と0―0で引き分けた。首位の町田とは勝ち点2差の2位。
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これで3試合連続の引き分け。新潟戦は追いついて、浦和戦は追いつかれて、そしてG大阪戦はスコアレス。三者三様の試合展開だったので、現在のチーム状況を一言で表すのは難しいが、あえて言うならば、いろいろな意味で「惜しい」。
「閉塞感」があるとは思わない。概ね、うまくいっている。ただ、若干の「停滞感」は見え隠れしている。勝負の後半戦を戦っていく上で、今の状況を打破するには、新しい力が必要だ。
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現在の固定先発メンバー11人のうち、チーム始動当初は3番手以下の序列だった選手が3人いる。
知念慶はFWの3番手扱いだった。鈴木優磨、垣田裕暉の次ぐ立場で、トップ下での起用もあったが、序列で言えば土居聖真、樋口雄太、そして仲間隼斗(当時はトップ下でも起用されていた)よりも低かった。
転機は宮崎キャンプの練習試合。負傷者が出たためボランチが足りなくなり、穴埋めとしてプレーすることになった。挙動不審気味だったが、目の前に来た相手選手とのデュエルで完勝を繰り返した。ポポヴィッチ監督は、その次の練習試合で主力組のボランチに入れることを決断。その後の活躍はご存じの通り。
名古新太郎は、ボランチの3番手だった(〈1〉柴崎岳、〈2〉樋口雄太)。佐野海舟が代表活動で不在だったため、実質4番手とも言える。
知念の抜てきを受け、序列はさらに下がった。しかし、樋口がサイドに回ったこともあって佐野海舟、知念に次ぐ中盤枠で第1節からベンチ入り。途中出場で存在感を示し、第4節川崎戦でトップ下での先発機会を得ると、そこからスタメンに定着。今や欠かせない存在となった。
師岡柊生に至っては、もはや何番手だったのかも定かではない。開幕後も、紅白戦ではもっぱらボランチでのプレーが続いていた。
しかし、先発メンバーに固定傾向のあるポポヴィッチ監督だが、ベンチ入りメンバーに関しては、練習でのアピール度をわりと重視する傾向にある。
そこで得た千載一遇のチャンスをものにした。第8節京都戦で、それまで出場わずか2分だったアタッカーが途中出場で決勝点を演出。その後はスーパーサブ起用を経て、現在は9試合連続で先発している。
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次節の神戸戦(30日・ノエスタ)は鈴木優磨が出場停止。必然的に先発メンバーは入れ替わる。少なくとも誰か1人、G大阪戦でベンチ外だった選手もメンバー入りする。事実上、フル出場枠も1つ減る。
チャンス、だと思う。11戦負けなしというチーム事情もあり、ここ2か月ほどは選手の組み合わせだったり、配置だったりで、チャレンジを試みる機会がなかった。神戸戦は、知念や名古、師岡が成り上がった時のような、1つの「キッカケ」になり得る試合。鹿島を再び上昇気流に「誰か」は、一体誰になるだろうか。(鹿島担当・岡島 智哉)
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