1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「前回以上に過酷な戦い」森保ジャパンPOなら準備に影響も、3大会連続で豪州&サウジと同組…W杯アジア最終予選

スポーツ報知 / 2024年6月28日 5時30分

日本代表・森保一監督

 26年北中米W杯アジア最終予選の組み合わせ抽選が27日、マレーシア・クアラルンプールで行われ、8大会連続の出場を目指す日本はオーストラリア、サウジアラビア、バーレーン、中国、インドネシアと同じC組に入った。森保ジャパンが苦手とする中東5か国のB組は回避したが、22年カタールW杯に出場した強豪3か国が同居する顔ぶれ。初戦は9月5日、ホーム(埼玉)で中国と対戦する。ストレート突破となる2位以内の争いは激戦必至となる最終予選の行方を、星野浩司記者が「占う」。

 * * *

 歴史は繰り返された。アジアの覇権を争うサウジアラビア、オーストラリアと最終予選では3大会連続で同組となった。ドイツで欧州選手権を視察中の森保一監督(55)は「予想通り厳しいグループに入った。前回のW杯最終予選も険しい道のりを歩み、今回もそれ以上に過酷な戦いに挑むことになりますが、覚悟と勇気を持って臨みたい」と日本協会を通じて発表したコメントにも緊張感が漂った。

 C組は日本を含めて2022年カタールW杯出場した国が、3か国入った。全3組で最多。厳しい巡り合わせが生まれたのは第3ポットだった。抽選会で元日本代表FW岡崎慎司氏が引いたのは、アウェー2連敗中のサウジだ。率いるのは元イタリア代表監督のマンチーニ氏(59)。人心掌握術に優れ、チームをまとめて堅守を構築し、勝つチームをつくる。

 オーストラリアとは5大会連続で最終予選で同居した。日本が対戦時に3大会連続でW杯出場を決めた相性の良さはあるものの、オーストラリアはこの2次予選で6戦22得点無失点と地力を示した。10月に予定される両チームとの連戦は、今予選最大のヤマ場になる。

 今大会からW杯の出場枠が拡大され、アジアは4・5から8・5に広がったが、これまで同様、2位以内を目指す戦いに変わりはない。3、4位に沈むようなことがあれば、25年10月以降のプレーオフへ回る。2位以上に入り、ストレートで突破を決めた場合と比較し、最低でも1か月、2試合分W杯に向けた準備が遅れる。

 「オール中東勢」のB組を回避できたのはプラスだ。日本が苦手な相手を避け、移動面でも負担が減った。93年の「ドーハの悲劇」、開幕から3戦2敗で自身の進退問題も取り沙汰された前回最終予選。森保監督は「アジアでの戦いは一筋縄ではいきませんが、一戦一戦、勝利を目指して戦い抜きます」と誓う。9月は三笘薫や伊東純也も復帰の可能性がある。真価を発揮し、両チームを抑えて順当な突破を目指す。(星野 浩司)

 ◆オーストラリア 2次予選を6戦6勝22得点0失点の“無双状態”で勝ち上がった。全試合を通じての無失点は、日本と豪州の2か国だけだった。

 22年カタールW杯では1次リーグでチュニジア、デンマークを下して16強入り。決勝トーナメント1回戦では優勝したアルゼンチンに敗れたが、1―2と善戦した。町田FWデューク、元C大阪FWタガートら、日本に縁のある選手も多い。

 チームを率いるアーノルド監督は97年から2年間、広島に在籍。22年に新型コロナウイルスの陽性判定直後の外出が発覚し、解任論が紛糾したが、カタールW杯での奮闘で信頼を取り戻した。W杯最終予選では不思議なほどに日本と同組になることが多く、実に5大会連続の同組となった。

 ◆サウジアラビア アウェーで2連敗中の宿敵とまたしても同組に入った。17年にロシアW杯最終予選で黒星。21年のカタールW杯最終予選でもMF柴崎岳のバックパスが相手に渡る痛恨のミスから失点し、0―1で敗戦。同予選3戦2敗とし、森保監督の進退問題に発展した因縁がある。

 サウジは同W杯で優勝したアルゼンチンから初戦で金星を挙げたが、1次リーグ敗退。昨年8月に元イタリア代表監督のマンチーニ氏を招へいし、34年W杯開催に向けて国家全体で強化を進める。10番FWのS・ドサリのアルヒラルや、アルナスルなど全選手が国内でプレーし、連係面は十分。アジア杯で16強敗退、6月の2次予選でヨルダンに敗れるなど今回の抽選でポット2から3に落ちたが、実力はアジア屈指だ。

 ◆バーレーン 2次予選は3勝2分け1敗でH組2位通過。W杯出場経験はなく、06、10年と2度大陸間プレーオフまで進出したが敗戦。今大会こそ、との思いは強い。日本とは今年1月にアジア杯決勝T1回戦で対戦。左利きのテクニシャンMFアリマダンに加え、前線には日本が苦手とする大型FWを擁するチームだった。アジア杯後に就任したクロアチア人のタラジッチ監督はアジア各国での監督経験が豊富な異色のキャリアを持つ。

 ◆中国 2次予選は最終節で首位の韓国に0―1で敗れ、タイに並ばれたが、直接対決の成績(1勝1分け)で上回り、2位をキープして、辛くも最終予選に進出した。近年はなかなか結果を残せていないが、アジア杯後に就任したイバンコビッチ監督の下、FWフェルナンジーニョら帰化選手が代表に復帰しており、その存在は脅威となり得る。カタールW杯最終予選でも同組となり、その時は日本が2連勝を飾っている。

 ◆インドネシア 2次予選では3勝1分け2敗で最終予選に駒を進めた。韓国代表監督も務めた申台龍(シン・テヨン)監督が率いるチームは20代前半の選手が多く、C大阪のDFハブナーらU―23代表と兼任する選手が複数いる。1938年に初出場(1次リーグ敗退)して以来のW杯出場を狙い、若い選手の勢いは脅威になりそうだ。22、23年に東京V(当時J2)に在籍していたDFアルハンのロングスローも戦術の一つとしている。

 ◆22年カタールW杯最終予選 森保監督の下で初めて挑んだ同予選は、初戦でオマーンに敗れる波乱のスタートに。第3戦ではアウェーでサウジに敗れて1勝2敗となり、森保解任論争もわき上がった。しかし第4戦、サウジアラビアとともに3連勝を飾ってきたオーストラリアに、ホームで2―1と勝利。ここから連勝街道を突き進み、第9戦のアウェー・オーストラリア戦に2―0と勝利し、6連勝でグループ2位以内が確定。7大会連続7度目のW杯出場を決めた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください