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国学院久我山の"気合の戦士2世"「カッコいいですよね。すごい応援歌」父から学んだこと

スポーツ報知 / 2024年7月2日 5時30分

父そっくりの国学院久我山・矢野

 夏の高校野球の見どころのひとつに、元プロ野球選手を父に持つ「2世選手」の活躍がある。国学院久我山(西東京)の矢野丈太郎外野手(3年)は、巨人で代打の切り札としてさまざまなドラマを演じてきた矢野謙次・現巨人1軍打撃コーチ(43)の長男。攻走守の三拍子そろった外野手として、春夏合わせて甲子園出場7度の強豪をけん引している。

 5年ぶりの夏の甲子園を目指す国学院久我山で3番を務める矢野には、心に決めていることがある。「最初の打席の初球からガンガンいけるように」―。父は、代打として1打席に全てを懸けてきた。学んだのは「準備の大切さ」。初回に必ず打順が回る3番打者のひと振りがチームを勇気づけることを分かっている。

 高校通算15発。50メートル6秒0の俊足で、肩にも自信を持つ。「目標は、カブスの鈴木誠也選手。打って守って走って、全てのプレーを一級品にしたい」。上のレベルでプレーすることを考え、昨秋から木製バットで練習を行っている。この夏は、木製で勝負するつもりだ。

 国学院久我山は、父の母校でもある。進路を決める際は「そのことを抜きにして、自分にとって成長できる場所」として選択した。21年秋、イチロー氏(50)=マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター=が指導したことでも知られる。教えは後輩に伝えられ、矢野も進化につなげている。「『全ての動作で胸を見せたら負け』という教えが最も印象に残っています。開かずに打つ。逆方向に打球が飛ぶようになった一つの要因だと思っています」

 父は07年5月に巨人で初の「代打の代打」での逆転満塁本塁打を放つなど、勝負強い打撃でファンの心をつかんだ。「矢野謙次 気合の戦士…」で始まるテーマソングは、今も高校野球の応援に使われている。「カッコいいですよね。すごい応援歌を作ってもらったんだな」と、矢野は目を輝かせた。最後の夏に向けて「見ている人の記憶に残るプレーをしたい」。父への憧れがにじむ決意表明だった。(浜木 俊介)

 ◆矢野 丈太郎(やの・じょうたろう)2006年8月27日、東京都生まれ。17歳。小学1年で野球を始め、市ケ尾シャークスでプレー。市ケ尾中では東京城南ボーイズに所属。国学院久我山では1年春からベンチ入りし、夏の大会には背番号9で出場。趣味は映画・音楽鑑賞。182センチ、84キロ。右投右打。

 ◆矢野 謙次(やの・けんじ)1980年9月21日、東京都生まれ。43歳。国学院久我山から国学院大に進み、2002年ドラフト6巡目で巨人に入団。代打の切り札として活躍し、13年にはシーズン代打安打19本の球団記録を樹立した。15年6月に日本ハムへ移籍し、18年を最後に現役引退。通算759試合、打率2割6分2厘、29本塁打、153打点。右投右打。

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