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「守備は日本の生命線」女子バレー五輪メダルへ異例のリベロ2人編成、NL銀で手応え

スポーツ報知 / 2024年7月2日 5時30分

明るい雰囲気で練習に励む古賀(中)(右は石川=カメラ・小林 泰斗)

 バレーボール女子のパリ五輪日本代表12人が1日、都会見で発表され、守備専門のリベロは小島満菜美(NEC)と福留慧美(デンソー)の2人が選ばれ、異例の編成となった。自身が指揮した2012年ロンドン五輪銅以来となる表彰台入りを目標に掲げ、真鍋政義監督は「守備は日本の生命線」と説明した。五輪“前哨戦”となったネーションズリーグ(NL)では初の銀メダルを獲得。積み上げた自信を胸に、3大会ぶりの五輪メダル獲得に挑む。

 * * *

 異例の布陣の発表に会見場の空気は変わった。真鍋監督が12人の五輪代表を自らの口で発表し、リベロは小島と福留の2人の名を読み上げた。五輪はネーションズリーグ(NL)より2人少ない12人。リベロを1人とするチームが多数だが、指揮官はサーブレシーブが得意な小島とディグ(サーブレシーブ以外のレシーブ)に秀でた福留の2人を異例の選出。21年東京五輪で主軸を担ったアウトサイドヒッターの黒後愛(埼玉上尾)やミドルブロッカーの渡辺彩(久光)を外し、守備に軸足を置いた戦術を重視した。異例の編成を、真鍋監督は「守備は日本の生命線。2人のスペシャリストを使い分けて世界と戦っていく」と説明。スタッフ陣とも「何回も話したが、意見は同じだった」と話した。

 積み上げた自信を五輪本番でも出す。1か月以上の長丁場となったNLで日本がサーブの時は福留、サーブレシーブの場面になると小島を使う、珍しい“分業制”で回した。NLで「ベストリベロ」に選ばれた小島は「2人で選ばれた以上、助け合う」と言えば、福留も「注目してほしいのはディグ」と覚悟。NLは2人の守護神の活躍なしでは五輪切符獲得、初の銀メダルの躍進はなかった。指揮官は3大会ぶりの表彰台入りへ、2人の存在は不可欠と確信し「迷いはなかった」と話した。

 昨秋の五輪予選では切符に届かなかったが、NLでトルコなどを倒し、目標の6大会連続の五輪切符を獲得。さらに決勝大会の準決勝では五輪1次Lで当たるブラジルも破り、初の決勝の舞台を戦った。チームは先月24日に帰国後、2日前の同29日に再び集まり、話し合いが行われた。選手からは「銀メダル」という言葉が何度も出て、チーム全員で次なる目標を「五輪でメダルに挑戦」と定めた。

 1次Lは28日の初戦で難敵・ポーランド、中3日で五輪2度制覇のブラジル、最終戦はケニアと対戦する。「ブラジルの前に3日間休めるので、日本はツイてる。ポーランド戦にピークを持って行く」と指揮官。前哨戦の余熱をたずさえ、パリへ乗り込む。(宮下 京香)

 古賀「メダルを獲得すること。勝ちたいという気持ちが一番強い」と決意した。東京五輪では1次L初戦のケニア戦で右足首を負傷。チームは25年ぶりの1次L敗退を喫したが、「東京の時よりスキルは上がっていると思うし、自信を持って臨める」と手応えを語った。この日に決勝を戦った男子では、夫の西田有志(24)=大阪ブルテオン=が日本史上最高成績の銀メダル。バレーボールで五輪初の夫婦メダルも視界にとらえた。

 〇…負傷時などの交代選手にはリベロの山岸あかね(埼玉上尾)が入った。パリ大会での1次リーグは前回までの5試合から3試合に減り、けがで交代するリスクは減ると想定し、攻撃陣の代役ではなく“3人目のリベロ”が選ばれた。33歳のベテランには主将の古賀の負担を減らし、チームを陰から支える役目を与えた。真鍋監督は「献身的に支えてくれる。“13人目”は山岸しかいない」と信頼を寄せた。

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