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【七夕賞】成長力ある晩成型5歳馬が覚醒の時 デビューから18戦のうち15戦でコンビの松岡正海騎手「右肩上がりにきている」

スポーツ報知 / 2024年7月3日 6時0分

重賞初勝利に向け、状態を上げてきたキングズパレス(カメラ・荒牧 徹)

◆第60回七夕賞・G3(7月7日、福島競馬場・芝2000メートル)

 サマー2000シリーズの開幕戦、第60回七夕賞・G3(7日、福島)で、前走の新潟大賞典で2着のキングズパレスが重賞初制覇を目指す。デビューから18戦のうち15戦でコンビを組んできた松岡正海騎手(39)=美浦・フリー=が「右肩上がりにきている」と状態に自信。5年ぶりに七夕の日に行われる同重賞で、待望の初タイトルをつかむか注目だ。

 待ち焦がれた“願い”がかなう時が来た。前走の新潟大賞典で鼻差2着に好走したキングズパレスが待望の重賞初制覇のチャンスだ。デビュー2戦目だった3歳春の未勝利(3着)で初コンビを組んで以来、これまで松岡は全18戦のうち15戦で手綱を執ってきた。鞍上は「最初に乗ったときから重賞を勝てる感じはしていた」と素質を見込んでいただけに力が入る。

 秘める能力は高くても、詰めの甘さが出世を遅らせてきた。デビューから掲示板を外したのは、2歳8月の新潟でのデビュー戦(9着)とセントライト記念(8着)の2回のみ。安定感抜群に見える成績だが、最後に集中力を欠く課題の裏返しともいえる。それが近走は改善の兆しが見えてきており、松岡は「競馬で集中できないところは課題だが、だいぶ良くなっている。ちゃんと指示に応えてくれるようになっている」と分析していた。

 6月5日に帰厩し、先週まで3週連続で追い切りでコンタクトを取り、仕上がりに自信を持つ。美浦・Wコースでの1週前追い切りは、外コレクテイニア(4歳1勝クラス)を3馬身追走する形から強めに追って5ハロン66秒3―11秒4で1馬身半先着と、十分に負荷をかけられている。「いいですね。放牧から帰ってきた時の(状態の)ベースが高かったので。順調さが何よりです」と、力を発揮できる出来だ。

 成長力のある晩成型とあって、松岡は「6、7歳になった方がいいタイプだが、右肩上がりにきている」と期待を膨らませている。さらなるステップアップを夢見るためにも、七夕の日の初タイトルを実現させたいところだ。(坂本 達洋)

 ◆松岡 正海(まつおか・まさみ)1984年7月18日生まれ、神奈川県出身。39歳。03年3月に美浦・前田禎厩舎からデビューし、07年のヴィクトリアマイル(コイウタ)でG1初勝利。ウインブライトとのコンビで19年のクイーンエリザベス2世Cと香港カップを制するなど海外G12勝。JRA通算885勝(うち国内外G14勝を含む重賞37勝)。身長162.9センチ、体重50キロ。血液型B。YouTube「スポーツ報知 馬トクちゃんねる」で「函館はこう乗ろう!」に出演中。

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