【阪神】悩める主砲がお目覚め１２３打席ぶり弾＆失策取り返す一発「久しぶりすぎて…」

６回２死、勝ち越しとなる左越えソロ本塁打を放ち生還した佐藤輝明（手前）を迎える阪神ナイン（カメラ・渡辺　了文）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　広島１―２阪神（３日・マツダスタジアム）

　阪神・佐藤輝が完全復活だ。両軍無得点の２回１死、広島・九里の内角直球を振り抜いた。美しい放物線を描き右翼席へ着弾。４月２１日の中日戦（甲子園）以来の一発は先制の４号ソロだ。自己最長１２２打席連続ノーアーチを経ての快音に「久しぶりすぎて…」と両手に残った感触をかみしめた。

　１点リードの５回２死の守備では菊池の三ゴロを悪送球。直後に先発・大竹が同点の適時三塁打を献上した。今季８個目の失策が失点に直結し「取り返したかった」と６回２死に左翼席へ５号ソロ。昨年５月１４日のＤｅＮＡ戦（甲子園）以来の１試合２発でミスを帳消しにした。

　ルーキーイヤーから３年連続２０本塁打の若き大砲。シーズン１０本塁打に届かないペースの現在地に「もっともっと打ちたい」と闘志を燃やした。約３週間の２軍暮らしも経験した４年目。広島の夜空に描いた豪快なアーチが逆襲劇の起点となりそうだ。（直川　響）