蓮舫氏 都知事選落選は「私の力不足」 今後については「もう少し考えたい」

都知事選で落選した蓮舫氏（カメラ・瀬戸　花音）

　任期満了に伴う東京都知事選は７日に投開票され、無所属現職の小池百合子氏（７１）が３選を果たした。投票が締め切られた午後８時に当選確実が出る“ゼロ打ち”での勝利。次点には、選挙期間中に支持が急上昇した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏（４１）が入り、立憲民主党、共産党などの支援を受けた前参院議員の蓮舫氏（５６）は３位に終わった。

　午後８時１８分、静まりかえっていた会見場に笑顔を見せながら現れた蓮舫氏は敗因を「私の力不足だった。申し訳ない」と言葉少なに語った。「小池知事には、ぜひ若い人に視線を向けてほしい。一緒に戦った者として切望したい」と小池氏へ思いも託した。

　「反自民」を最後まで強く押し出せなかった姿勢が影響したかもしれない。出馬会見で前面に打ち出した「反自民政治」。無所属出馬とはいえ、４月の衆院補選で３連勝した“古巣”の立憲民主党の勢いをそのまま持ち込もうとした。

　だが、「国政を持ち込むな」の批判の声を受け、その後は演説の内容も小池都政との政策勝負に持ち込んだ。その作戦が「与党小池」ＶＳ「野党蓮舫」の一騎打ち構造を乱し、勢いは弱まった。街頭演説の少なさなど、選挙戦略の失敗も指摘されたが、「間違いはなかった」と言い切った。

　参院議員を辞して臨んだ戦いは、石丸氏の想像以上の追い上げを受け、次点にも滑り込めず。「明日から初めて肩書がない立場になる」としつつ、今後については「もう少し考えたい」と答えた。次期衆院選での東京２６区からの出馬が有力だが、今回の結果を受け、どんな選択をするのか注目が集まる。（瀬戸　花音）