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「井上尚弥の領域に足踏み入れた」神の左・山中慎介氏が中谷潤人の強さを確信 海外からの高評価にも納得

スポーツ報知 / 2024年7月11日 5時30分

山中慎介さん(左)から激励を受けた中谷潤人(カメラ・小泉 洋樹)

 WBC世界バンタム級王者・中谷潤人が10日、相模原市のM・Tジムで、同級1位ビンセント・アストロラビオとの初防衛戦に向けた練習を公開した。軽めの練習ながら力強い動きを、元WBC世界同級王者でスポーツ報知評論家の山中慎介さん(41)がチェック。自身が12戦連続で守り抜いた緑ベルトの後継王者は、あらゆる展開にも対応できることを確信し、その強さはモンスター・井上尚弥(大橋)の領域に近づいていると指摘した。

 シャドーボクシングにサンドバッグ打ちと公開された練習では軽い動きに終始したが、減量中にもかかわらず顔色も良く調整は順調のように見えた。バンタム級に上げての2戦目は1位挑戦者との指名試合。挑戦者のアストロラビオは速い踏み込みから一発を強振するタイプでKO率も高い。一発で相手を仕留めるパンチがあるだけに危険な相手には違いない。ただ、相手が中谷となるとそのパンチが簡単に当たるとも思えない。

 バンタム級の4人の日本人世界王者の中で中谷は一番の評価を受ける。むしろその評価は国内よりも海外の方が高い。なぜ中谷が強いのか、強豪相手にもKOで仕留められるのか。まず大前提にあるのがそのサイズだ。私も同じバンタム級で170センチと大柄だったが、中谷はそれを上回る172センチ。当然、リーチがアドバンテージとなり、遠い距離で戦うことができる。相手のパンチが届かない位置からの左ストレートはまさに脅威だ。

 逆に大柄の選手は小柄な選手に接近され懐に潜り込まれると苦戦を強いられる。が、中谷は接近戦も巧みだ。絶妙なボディーバランスから長い腕を器用にたたみ、ボディー、アッパーを繰り出す。眼鏡の遠近両用ではないが、遠くても近くても絶妙なさじ加減で相手にダメージを与えていくのだから、対戦相手にとっては厄介この上ない。

 そして最後はサンドバッグ打ちを見て理解したのだが、一発一発を力いっぱいしっかりナックルで当てていることだ。「パワーで相手を上回る」と話していたが、いろんな角度からパワーパンチを出していた。試合を想定して練習している証拠だろう。私は(井上)尚弥(スーパーバンタム級4団体統一王者)の試合の前には「負ける姿が想像できない」とよく口にしているが、中谷もその領域に足を踏み入れている気がする。(元WBC世界バンタム級王者・山中慎介)

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