【中日】８日支配下登録の右腕がプロ初黒星も亡き母に熱投届けた「初登板終わったよ。これからも上を目指して頑張るね」

初登板初先発で７回３失点と粘りの投球を見せた松木平（カメラ・清水　武）

◆ＪＥＲＡセ・リーグ　ＤｅＮＡ３―０中日（１０日・横浜）

　８日に支配下選手登録されたばかりの中日・松木平が、７回８安打３失点でプロ初黒星を喫した。強風と小雨が降る中で、２回に３連打で先制点を与えると、３回はオースティンにソロを被弾。それでも、デビュー戦で試合をつくり、１００球を投げ抜いた。「全体的にカウントが取れて良かったけど、先に点を取られてしまって悔しかった」と唇をかんだ。

　小学２年の時に亡くなった母・由美さんに雄姿を届けた。移動日だった８日、横浜に入る前に大阪へ向かった。姉と２人で「力を貸してください」と、母の墓前に手を合わせた。育成出身では球団初の初登板勝利はならなかったものの、立浪監督は「上出来」と評価した。右腕に笑顔はなく「初登板終わったよ。これからも上を目指して頑張るね、と伝えたい」と、天国の母に活躍を誓った。

　指揮官は「もう１回、チャンスをあげたい」と、次回登板を示唆。プロ初勝利を目指し、歩みを進める。（森下　知玲）