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【高校野球】西宮北が統合前最後の夏に5年ぶりの白星 本城和来3安打完封「西宮北野球部の名前を残すために勝たないといけなかった」

スポーツ報知 / 2024年7月11日 5時0分

3安打完封勝利に雄たけびを上げる西宮北・本城和来(手前、カメラ・朝田 秀司)

◆第106回全国高校野球選手権兵庫大会▽2回戦 西宮北1―0市西宮(10日・尼崎)

 オリックス・田口壮外野守備走塁コーチ(55)の母校・西宮北が、春夏3度甲子園出場の市西宮に競り勝った。主将の本城和来(いこい、3年)が3安打で完封。同校は2025年度に西宮甲山(かぶとやま)との統合が決まっており、統合前最後の夏に5年ぶりの白星をつかんだ。

 9回2死三塁、西宮北・本城は空振り三振を奪い、雄たけびを上げた。「西宮北野球部の名前を残すために勝たないといけなかった。勝てて良かった」。7回まで無安打。8回無死一、三塁の危機をしのぎ、7回に相手の暴投で奪った1点を守り抜いた。

 西宮北は来年度、元朝日放送アナウンサー・清水次郎監督(52)が野球部を率いる西宮甲山と統合。新たに「西宮苦楽園高校」となる。知らされたのは2年時で「母校が形で残らないと思うと悲しかった」と本城。入学時から、同学年の選手は中村洸介遊撃手だけ。一時は部員6人ほどで活動した時期もあった。3年間で監督は3人も代わり、新チーム最初の練習試合では10失策も犯した。苦しい時期を支え合った本城は「2人で良かった」と笑顔。対照的に、中村は涙があふれた。

 現1、2年生は西宮北の生徒のまま。西宮甲山、新1年生の西宮苦楽園を含めた3校の部員数によっては、来夏も単独で出場できる可能性が残る。現状は未定だが、吉田圭介監督(43)は「人数も少ないので、一緒にやるのが一番かな」と、合同チームを組む意向を示した。

 統合後も西宮北の校舎が使われる予定で、人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」のモデルとされている校舎はそのまま。オリックス・田口コーチが在籍時、本塁打を量産したことから左翼に設置された“田口フェンス”も残る。消えるものばかりではない。西宮甲山はこの日、初戦で敗れたが「ベスト16に行きたい」と本城。最後の一球まで、西宮北野球部の歴史を紡いでいく。(瀬川 楓花)

 ◆西宮北 1971年創立の県立共学校。全日制普通科。生徒数584人(うち女子255人。今年4月1日現在)。野球部員(選手)は19人。過去に甲子園出場なし。主なOBに元オリックス・田口壮、日本高野連・宝馨会長、小説家・谷川流ら。所在地は兵庫県西宮市苦楽園2の16の80。宮本美枝子校長。

 ◆涼宮ハルヒの憂鬱 西宮北OBの小説家・谷川流(ながる)の「涼宮ハルヒシリーズ」が原作。京都アニメーション制作の「涼宮ハルヒの憂鬱」が2000年代にテレビ放送され、人気を博した。主人公の女子高生ハルヒは「校内一の変人」といわれ、結成した非公式クラブ「SOS団」を率いる。舞台の北高は、校舎モデルが西宮北とされている。

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