ムゼッティが４大大会初の４強進出 フリッツにフルセットで競り勝つ 準決勝はジョコビッチに挑戦

◆テニス　▽ウィンブルドン選手権　第１０日（１０日、ロンドン・オールイングランド・クラブ）

　男子シングルス準々決勝が行われ、第２５シードのロレンツォ・ムゼッティ（イタリア）が第１３シードのテイラー・フリッツ（米国）を３―６、７―６、６―２、３―６、６―１のフルセットで破り、自身初の４大大会４強入り。決勝進出を懸けて、第２シードのノバク・ジョコビッチ（セルビア）に挑む。

　ムゼッティは豪快な片手バックハンドと正確なショットを武器に、第２、第３セットを奪取。第４セットはフリッツの反撃に遭ったが、最終セットは立て続けに５ゲームを連取。最後は強烈なサーブで相手のリターンをアウトにし、勝利を決めた。

　ムゼッティは今季の芝コートのツアーで、シュツットガルトは準決勝進出。続くロンドンでの今大会前哨戦、シンチ選手権でも準優勝など、好調をキープ。今大会はストレートでの勝利はなかったが、２回戦はフルセットで３時間４７分、３回戦も２つのタイブレイクを経て３時間２９分での勝利と、接戦の強さを武器に勝ち上がり。この試合も今大会で自身４試合目の３時間超えとなる、３時間２７分の熱戦で最後まで集中力を切らさず、勝利につなげた。

　準決勝の相手、ジョコビッチとは過去１勝５敗で、今年の全仏オープン３回戦では、フルセットの末に敗れた。同大会に右膝を手術した相手は、準々決勝をデミノーの負傷棄権による不戦勝で勝ち進んでいる。疲労の面では不利があるが、それを補う勢いで、ウィンブルドン７度の優勝を誇る難敵に挑む。