1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. 野球

「高校野球はボウズがカッコいい」慶応の「イッキュウさん」酒井が3安打 部員104人で唯一丸刈り

スポーツ報知 / 2024年7月12日 5時30分

初戦を快勝した慶応ナインの中で活躍した酒井一玖(中央)(カメラ・佐々木 清勝)

◆第106回全国高校野球選手権神奈川大会 ▽2回戦 慶応14―3横須賀学院=7回コールド=(11日・サーティーフォー相模原)

 神奈川では昨夏の甲子園で107年ぶりの日本一に輝いた慶応が、横須賀学院に13安打14点と打線が爆発。7回コールド勝ちで初戦突破した。古くから髪形自由、サラサラヘアが際立つチームカラーの中、唯一丸刈りを貫く酒井一玖(いっきゅう)内野手(2年)が「2番・二塁」でスタメン出場。4打数3安打2打点で勝利に貢献した。

 攻撃の手は緩めない。慶応・酒井がシャープに振り抜いた。5回、リードが6点に広がり、なおも2死二塁の好機。初球を捉え、右前に運んだ。二塁走者が生還。ダメ押しのタイムリーだ。一塁スタンドが合唱する応援歌「若き血」をBGMに、強く拳を握った。夏の公式戦初出場で、チーム最多の3安打と躍動。1盗塁に2得点とダイヤモンドを駆け巡った。

 「内容的にチームも個人も思うようにいっていない。相手も最後の夏。死に物狂いで来る。次の試合までの間にレベルアップして、1戦1戦勝っていきたい」。満足とはほど遠い言葉に、高い向上心がうかがえた。

 アニメ「一休さん」といえば愛らしい丸刈り姿でおなじみだが、慶応の「イッキュウさん」も部員104人中、唯一の丸刈りだ。入学時から貫いている。

 「高校野球はボウズがカッコいいと思っていたので。高校球児に憧れて、小さい頃から甲子園の季節になるとボウズにしていて。専大松戸のファンだったんです」

 東京・江戸川の上一色中では3年夏の全国制覇に貢献。その後、一度は髪を伸ばしたが、しっくりせず再び丸刈りへ。試合前日も2ミリに刈り込んだ。「自分で、気合をいれようかと」。高校野球の多様性を大切にする森林貴彦監督(51)も「ウチで唯一の存在。アタマだけでなく、どんどん輝いてほしい。走攻守でポテンシャルを秘めている」と笑顔でたたえた。

 ナインが「グラウンドを離れても野球のことを考えている。一人でも全体練習後、自主練をしている」と認める練習の虫。1年生だった昨夏は甲子園のアルプス席から日本一の瞬間を見届けた。「先輩たちは大舞台でも心から野球を楽しんでいた。その姿は今のチームでも生かされていると思います」とイッキュウ。まず1勝。若き血をたぎらせ、陸の王者が激戦区を勝ち上がる。(加藤 弘士)

 ◆酒井 一玖(さかい・いっきゅう)2007年9月1日、千葉・流山市生まれ。16歳。小2から豊上ジュニアーズで野球を始め、小6では千葉ロッテマリーンズジュニアに選出。東京・江戸川区立上一色中では中3の夏、全日本少年軟式野球大会で東京勢初の日本一に貢献。慶応では1年秋からベンチ入り。好きな野球人は巨人・阿部慎之助監督。174センチ、78キロ。右投左打。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください