那須川天心の次戦相手、壮絶生い立ち…20日ゴング、ジョナサン・ロドリゲスが養父とのコンビで世界への扉開く
スポーツ報知 / 2024年7月12日 14時28分
◆プロボクシング ▽スーパーバンタム級(契約体重54・4キロ以下)10回戦 那須川天心―ジョナサン・ロドリゲス (20日、東京・両国国技館)
WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)7位、WBO同級10位、WBC同級13位の那須川天心(帝拳)と対戦するWBA同級4位ジョナサン・ロドリゲス(米国)が12日、都内のジムで練習を公開した。シャドーボクシング2回、ミット打ち2回と軽めの練習も、キレのあるワンツーなどを披露した。「100%の自信を持って試合に向かう」と勝利への強い意志を見せた。
どうしても勝ちたい理由がある。ロドリゲスは8歳でプエルトリコから家族でニューヨークに渡ったが、食べるのにも困る生活。学校にも行けず、ホームレス・シェルターで過ごした経験もあるという。実父はアルコール中毒で日常的に虐待もあった。実母とペンシルベニアに移ったが生活は苦しく、「友達に食料をねだることもあった」と振り返る。
偶然、泣いていたところを見ていた現在のトレーナーであるインディオ・ロドリゲス氏が母親と話し合い、ジョナサンを引き取ることに。アマチュアボクサーだった養父の下、12歳でボクシングを始め、17年にはペンシルベニア州の王者になった。翌年にはアマチュアボクシング大会であるゴールデングローブで優勝し、ジュニアオリンピックにも出場。アマチュアでは通算54勝4敗の成績を残した
22年9月にプロデビューしたロドリゲスは昨年11月に元WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)王者カリド・ヤファイ(英国)に1回KO勝ち。今年2月のWBA世界バンタム級挑戦者決定戦ではアントニオ・バルガス(米国)に7回終了TKO負けも、1回にダウンを奪っている。
「ベルトのある所に行くのは当たり前」と天心を破って、日本人が独占するバンタム級主要4団体のベルトのいずれかを狙う。世界戦への道を作るためにも負けるわけにはいかない。1月に3回終了TKO勝ちしたルイス・ロブレス(メキシコ)戦を含む天心の転向後の3戦とキック時代の試合も数試合、映像チェック。「いいファイターだけど、私も同等かそれ以上のいいボクサーだ」と成り上がりを目指し、20日、国技館のリングに立つ。
ともに25歳の2人の戦績は天心が3戦全勝(1KO)、ロドリゲスが17勝(7KO)2敗1分け。
試合はPrime Videoで配信される。
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