GHC王者・清宮海斗、単独直撃で激白した「革命」の真意「若い勢い…主張して競争」…7・13日本武道館
スポーツ報知 / 2024年7月13日 7時40分
プロレスリング・ノアは13日、年間最大のビッグマッチを日本武道館で開催する。
メインイベントは、GHCヘビー級王者・清宮海斗と稲村愛輝改め「YOICHI」のタイトルマッチ。武道館大会前日となる12日に清宮がスポーツ報知のインタビューに応じ5月に結成した「ALL REBELLION」で掲げる「革命」の真意、さらにノアの今後への思いを激白した。
YOICHIを迎える二度目の防衛戦。団体生え抜き選手同士による日本武道館での「GHCヘビー級」戦は旗揚げ24年目で初となる。
「新時代のスタートという気持ちが強いです。ここで変わらないとこれらからのノアは先に進まない」
2015年12月にデビューした清宮。対するYOICHIは18年9月に初陣を果たした。YOICHIがデビューした当時は、団体の経営が揺らぎ存続の危機に立たされていた。
「YOICHIとは、ノアが本当に明日どうなるかわからないという状況の苦しい時に『これからのノアは俺たちで』というのを語り合って共に汗流して練習して飯も一緒に食ってっていう時間をずっと一緒に過ごしてきたので、そんな選手とGHCを日本武道館のメインで戦うっていうのを待ってましたし、革命っていう言葉を出したのもそこがノアのテーマだなと思っていた。若手がなかなか勢いが出ていなくて、周りからの『ノア、あんまり若手元気がないな』という声も聞こえてたし、若い勢いが出てきてほしいという強い気持ちがこの試合にはある」
新時代の舵を争うGHC戦。YOICHIは昨年9月に英国へ海外武者修業へ旅立ち、6・16横浜BUNTAIで突如、出現し挑戦を表明した。未来を見据える戦いだからこそ、王者の誇りを打ち出す。
「このGHCは、海外に行ってすぐに取れるようなそんな簡単なベルトじゃない。いろんな壁にぶち当たって届くかどうかのベルト。YOICHIは、海外で培った今までの自信がすべてなくなる日になる」
5・4両国国技館で三度目の戴冠を果たしたGHC王座。奪還時に「革命」「業界1位」を宣言。宿敵の拳王へ共闘を呼びかけ新ユニット「ALL REBELLION」を結成した。ジュニアのアレハンドロ、クリストバルの4人で行動を共にしている。
「ALL REBELLIONを結成してチーム内での刺激がめっちゃくちゃ、ある。クリストバル選手とアレハンドロ選手も(GHCジュニアタッグ)への挑戦が決まりましたし、拳王は今まで通り自分の道を行っているんですけど、そこをもっと自分が引っ張っていく存在でないと『ALL REBELLION』を作った意味がない。誰かが主張したらその影に隠れるんじゃなくてみんなが主張して競争するグループになりたい。一人一人がそう思ってやっている。グループを作ったことで同じチーム内でもいい相乗効果になっている」
戦い続けてきた拳王と共闘している現在。新たな発見、刺激があったのか。
「拳王は全体を見ていることをすごく感じる。実は、(7月4~8日)の北海道巡業でも拳王と飲んだりした。ホテルの部屋飲みで密な話をしました。内容は、『会社が上がっていくために俺たちはこういうことをしなきゃいけないよな』っていうすべてはノアのため、革命のためっていう言葉通りだった」
そして、こう打ち明けた。
「『ALL REBELLION』を結成して周りの選手とすごくコミュニケーションがとれるようになった。今までの自分は全員が敵だった。(昨年夏に)新日本プロレスのG1に参戦する前の俺は常に一人だった。ただ、それも自分は追い込むタイプだから、自分が選択していたのかもしれない。それが、新日本プロレスから戻ってきて大岩陵平と一緒にやっていく時にそこで唯一、自分の中でプロレスの話ができる選手ができた。ただ、それも自分の道を行くので互いに別れた。その時、ノアを変える自分の道を進むために拳王へ『一緒にやってほしい』と言ってできたのが『ALL REBELLION』。ただ仲間がほしいからできたグループじゃない。本当にノアを変える思いにお互いが共鳴したユニット。同じ目標に向かって高めていける仲間と話し合いながら進んでいる今は、めちゃくちゃ前向きな気持ちになった」
革命のターゲットは「業界1位」だ。
「そこにたどり着くためには、プロレスリング・ノアを盛り上げていかないといけない。一番盛り上がっていく団体にいろんな選手が入って目指していく。俺が海外へ行って感じたのはみんなWWEを目指している。それだけ競争率が高くなってくる。自分の団体を盛り上げていかないと競争が出てこない。その緊張感をもっと出していきたい」
YOICHIとの防衛戦には、そんな思いも含まれている。
「自分はデビュー9年目。今の若手とそんなにキャリアが離れているわけじゃない。そんな俺とYOICHIの試合を見た若手が『こんなキャリアが近い人がメインやっているんだ。俺も行けるんじゃないか』ってそういう気持ちを下から起こしたい。俺は9年目でちょうど今、上の選手と下の選手の間にいる。本当に今、ここでぶち上げていけば下からのジェラシーが生まれ上の選手も危機感が出る。いつまでたっても他の選手の名前が出てくるような状況じゃなくて『清宮海斗』という一人絶対的なエースが生まれないと団体は変わらない。その位置まで持っていく」
「絶対的エース」としてノアを再び「業界1位」へ引き上げる。それが清宮が見据える未来だ。その出港が7・13日本武道館になる。
「今、プロレスリング・ノアの勢いはすごく出てきている。この燃えているところでそれぞれが主張しはじめたらその熱がもっともっと燃え上がっていく。主張が一番重要。自分より下の選手たちがもっと主張していく基盤を今、構築している最中。YOICHIが自分にかみついてきたように、もっともっとかみついて来る選手が現れてきたらもっと面白くなってくる。それがお客さんの熱につながる」
清宮海斗に迷いはない。従うのは自らの信念のみ。未来をかけてYOICHIを倒す。
(福留 崇広)
◆7・13日本武道館全対戦カード
▼ダブルメインイベント2・GHCヘビー級選手権試合
王者・清宮海斗 VS 挑戦者・YOICHI
▼ダブルメインイベント1・スペシャルシングルマッチ
丸藤正道 VS AJスタイルズ
▼第9試合・LUCHA LIBREスペシャルタッグマッチ
イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.、ガレノ・デル・マル VS ドラゴン・ベイン、アルファ・ウルフ
▼GHCジュニアヘビー級選手権試合
王者・ダガ VS 挑戦者・AMAKUSA
▼GHCナショナル選手権試合
王者・HAYATA VS 挑戦者・佐々木憂流迦
▼世界ヘビー級選手権
王者・齋藤彰俊 VS 挑戦者・潮崎豪
▼第5試合 GLG FINAL・6人タッグマッチ
ジェイク・リー、YO―HEY、タダスケ VS ジャック・モリス、アンソニー・グリーン、LJ・クリアリー
▼第4試合・シングルマッチ
拳王 VS 永田裕志
▼第3試合・6人タッグマッチ
近藤修司、Eita、AKIRA VS 小川良成、大岩陵平、大和田侑
▼第2試合・6人タッグマッチ
杉浦貴、藤田和之、谷口周平 VS マサ北宮、征矢学、稲葉大樹
▼第1試合・3WAYタッグマッチ
ニンジャ・マック、宮脇純太 VS アレハンドロ、クリストバル VS 大原はじめ、スペル・クレイジー
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