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2度敬遠された豊川の逸材を西武6人、巨人とDeNAは3人態勢で熱視線…日本ハム・栗山氏も「すごく成長」称える

スポーツ報知 / 2024年7月15日 5時30分

3回1死満塁、走者一掃の右中間二塁打を放った豊川・モイセエフ(カメラ・加藤 弘士)

◆第106回全国高校野球選手権愛知大会 ▽3回戦 豊川7―1愛知啓成(14日・豊橋市民)

 愛知では今秋ドラフト候補の強打者、豊川のモイセエフ・ニキータ外野手(3年)が愛知啓成との今夏初戦に臨み、日米7球団16人のスカウトが見守る中、満塁の好機で走者一掃の二塁打を放つ活躍。2度の申告敬遠と存在感を示し、スカウト陣からは絶賛の声が相次いだ。

 強烈な弾道に歓声と悲鳴が交錯した。モイセエフは全力疾走で二塁へと到達した。右中間フェンスを直撃した規格外の一撃に、場内のざわめきが収まらない。ヒーローは一塁ベンチの仲間に、両手を突き上げた。

 「チャンスに回してくれ、といつも思っている。回ってきたからには絶対に結果を残そうと思った」

 3回、豊川が1点を先制し、なおも1死満塁。カウント2―2からの5球目、高めのストレートを強振した。走者一掃の二塁打だ。5点リードの4回2死二塁、6点リードの7回2死二塁では申告敬遠された。「打ちたい気持ちはありました。最後は打てばサヨナラコールド。自分で決めてやろうと思っていた」。愛知啓成は昨夏の準々決勝で敗れた因縁の相手。3打点と活躍し「リベンジできて良かった」と笑みがあふれた。

 両親はロシア出身。今春センバツでは新基準バット移行後、甲子園初アーチを放ち注目を浴びた。一発を期待される中でも、長谷川裕記監督(30)は言い続けた。「お前の長所は打率が残せて、その中で長打が打てることだぞ」。鍛錬に没頭する根っからの野球好き。ウェートトレに加え、短距離ダッシュを繰り返しキレを出した。練習の成果を夏本番で示した。

 ネット裏では7球団16人のスカウトが熱視線。西武は6人、巨人とDeNAは3人態勢で見守った。豊橋まで足を運んだ日本ハムの栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO・63)は「すごく成長している」とたたえ、こう続けた。「今のプロ野球でも、打てる人が少なくなっている。チームが勝つためには、打つ人がすごく必要なんですよね」。独特の表現で未来の球界を担う逸材との認識を示した。

 まず1勝。「3年間やってきたことを出すだけ。楽しんでやりたい」とモイセエフ。打ちまくり、最高の夏にする。(加藤 弘士)

 巨人・榑松スカウト次長「打球がすごい。走る、投げる、打つ。プレーが全て力強い。スケール感は高校生の中でもトップクラス」

 DeNA・八馬アマスカウティングディレクター「一回り体が大きくなった。スイングの軌道もよい。左打者で長打を打てる選手としては、楽しみな存在」

 ロイヤルズ・大屋国際スカウト「体も強そうだし、野球が大好きというのがプレーに表れている。将来が楽しみ」

◆モイセエフ・ニキータ 2006年11月29日、愛知・刈谷市生まれ。17歳。阿久比東部小1年時に阿東パワーズで野球を始め、4年から硬式の東海ボーイズで投手、外野手。阿久比中では愛知衣浦シニアで投手、外野手。豊川では1年春からベンチ入り。好きなプロ野球選手はソフトバンク・柳田悠岐。高校通算17発。180センチ、82キロ。左投左打。

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