ＷＢＣ王者・中谷潤人に挑戦するビンセント・アストロラビオが来日「ＫＯする」

中谷潤人に挑戦するため来日したビンセント・アストロラビオ

◆プロボクシング　▽ＷＢＣ世界バンタム級（５３・５キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　王者・中谷潤人―同級１位ビンセント・アストロラビオ（７月２０日、東京・両国国技館）

　ＷＢＣ世界バンタム級王者・中谷潤人（Ｍ・Ｔ）に挑戦する同級１位ビンセント・アストロラビオ（フィリピン）が１４日、来日した。

　成田空港に到着した指名挑戦者は「中谷は非常にボクシングがうまい選手。勝つために様々な戦略を作ってきた。ＫＯする」と闘志を見せた。

　フィリピンのジェネラルサントス市出身。ＷＢＯオリエンタル、ＷＢＣインターナショナル、ＷＢＯインターコンチネンタルなどのバンタム級タイトルを手にしてきたアストロラビオは２０２３年５月に世界初挑戦。ジェーソン・モロニー（オーストラリア）とのＷＢＯ世界同級王座決定戦に臨んだが、１２回判定負け。それでも同年８月にＷＢＣ世界同級挑戦者決定戦でナワポン・カイカンハ（タイ）に１１回ＴＫＯ勝ちして世界再挑戦の機会を手にした。２２年２月には元世界２階級制覇王者ギジェルモ・リゴンドー（キューバ）に判定勝ちするなど中谷にとっては侮れない相手だ。

　中谷対策としては、日本からパートナーを招へい。「同じスタイルで、背の高さも同じくらい。とてもボクシングがうまい選手。とても役に立ってくれた」と“仮想・中谷”相手にスパーリングを重ねてきた。これまでにもマーロン・タパレス、ジェルウィン・アンカハスらサウスポースタイルのフィリピン元世界王者らの相手を務めてきただけに、「サウスポーは得意？　左利きには慣れている」と自信を持っている。

　元世界６階級制覇王者マニー・パッキャオからはアドバイスももらっている。「マニーは私にとって、大切な存在。１試合、１試合、インスピレーションを与えてくれる」とフィリピンの英雄から背中を押されているというアストロラビオ。現ＷＢＯ世界スーパーフライ級王者・田中恒成（畑中）のパートナーとして来日した２０１７年以来、２度目の来日での世界王座奪取に照準を絞っている。

　戦績は２６歳の中谷が２７戦全勝（２０ＫＯ）、アストロラビオが１９勝（１４ＫＯ）４敗。

　試合はＰｒｉｍｅ　Ｖｉｄｅｏで生中継される。