【高校野球】富山・高岡第一が初戦突破…143キロのエース右腕、大門穂高が完封勝利
スポーツ報知 / 2024年7月15日 15時50分
◆第106回全国高校野球選手権富山大会 ▽2回戦 高岡第一6-0高岡龍谷(15日・高岡西部)
2回戦が行われ、シード校の高岡第一は、6-0で高岡龍谷に勝利し、初戦突破を決めた。最速143キロのサイド右腕、大門穂高(3年)が、昨秋以来の完封勝利を達成した。14日の同カードが雨のために継続試合となり、2日がかりの完封劇。大門は「昨日は試合が終わった後も、集中力が切れないように試合をイメージしていた。今日は天気も良く、自分のピッチングが出来ました」と笑顔を見せた。
プロボクサーの減量のような、過酷な暑熱順化をこなした。暑い日には、ウィンドブレーカーを着込み、ファスナーは首元まで上げて、ウォーミングアップや走り込みを実行。「暑い中、無理だと妥協せず、みんなと声を掛け合った。倒れそうになっても、意地で頑張りました」と大門。この日も30度近い暑さの中、自慢のストレートを武器に力投。9回は1死満塁のピンチも迎えたが、最後は141キロのストレートを投げ込み、2者連続三振で試合を締めくくった。
元日の能登半島地震後は1か月間、氷見市の自宅が断水。チームメートの保護者から水の差し入れをもらったり、お風呂は毎日、銭湯に行くなど苦労もあったという。大門は「地震があって、夜はなかなか眠れなくて疲労も溜まったが、練習に来たら活気があって和みました。水のありがたさも感じました」と振り返った。そして、6月中旬に行われた大阪桐蔭との強化招待試合では、1-5で敗れはしたが、自己最速の143キロをマーク。「どんな相手でも強気で勝負した。自分自を信じて、怖がらずに投げました」と大きな自信を付けた。
今大会の目標はもちろん、43年ぶりの夏甲子園出場だ。「チーム全員が一つになって甲子園に出場する。どんな場面でも、チームを勢いづける投球をしたい。球速も145キロ出したい」と大門。強気のエースがチームを勝利に導く。(中田 康博)
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