巨人の新助っ人モンテス１６日にも２軍デビューへ…交友ヘルナンデス絶賛「球際が強くて非常に素晴らしいショート」

巨人のユニホームを身にまとい、笑顔でガッツポーズするモンテス（右は吉村編成本部長、カメラ・相川　和寛）

　巨人の新外国人、ココ・モンテス内野手（２７）＝前ロッキーズ３Ａアルバカーキ＝が１５日、本拠・東京Ｄで入団会見を行い、阪神戦前の練習にも初参加した。フリー打撃では４６スイングで安打性３１本と広角に快音を連発し、遊撃の守備にも入るなど来日翌日にもかかわらず軽快な動きを披露。後半戦１軍デビューを見据え、早ければ１６日のイースタン・西武戦（Ｇ球場）にも実戦デビューする見通しとなった。

　来日２日目のモンテスがベールを脱いだ。試合前のフリー打撃に参加すると、腰を低く落とし、バットを寝かせたフォームで４６スイング。サク越えはなかったが「今の肉体的なコンディションはいいです」と安打性は３１本で、約７割の打球を中堅から右方向へ運ぶ広角打法を見せつけた。新助っ人の打撃を間近で見守った矢野打撃コーチは「体の使い方がいいと思った。（体が）前に行かずに、軸足で粘れているのがいい」とシュアな打撃を評価した。

　一塁側ベンチ裏で背番号「３９」を初披露した入団会見を終えると、さっそく練習着に着替えて午前１０時１５分にグラウンド入り。１４日に来日したばかりだが「地元のマイアミでずっとトレーニングを続けてきました」と、今季３Ａで６４試合、当時トップだった打率３割３分５厘をマークした打棒の一端を披露した。

　その後は遊撃の守備位置へ。黄色のグラブでフリー打撃の打球をさばいて新本拠地の感触を確かめた。「日米の野球は少し違うかもしれないが、同じスポーツ。これから多くを学んで、日本野球に適応していきたい」と新天地への順応に前向きな姿勢を示した。現時点では遊撃や三塁、吉川休養時の二塁起用が想定され、今後の実戦で適性を判断していくことになりそうだ。

　最高のお手本がいる。同じく、３Ａから巨人へ５月に途中加入したヘルナンデスが３番・中堅に定着。２人は２２年にマイナーで対戦し、二塁に到達したヘルナンデスに遊撃を守っていたモンテスが話しかけたことから交友が始まった。「彼の活躍は知ってますし、日本の投手がどういう攻め方をするのか、いろいろ聞きたい」というモンテスに対し、ヘルナンデスは「できることは何でも協力したい」とコンビ結成を約束。「走攻守全て、特に守備が本当に素晴らしい。球際が強くて、非常に素晴らしいショートストップです」と実力を保証した。

　会見に同席した吉村編成本部長は「来年以降も見据えて」と将来性にも期待を込めた補強と明かし「できるだけ早く実戦に入っていってもらおうと動いています」と、体調面などに問題がなければ１６日のイースタン戦に出場する見込みだ。

　球宴明け後の１軍合流が期待されるモンテスは「走攻守、全てにおいて自分の能力には自信を持っている。どのような局面においても、チームに貢献できると思っています」。新たな救世主候補がチームを刺激しながら、４年ぶりのＶ奪回へのラストピースになる。（内田　拓希）

　◆ココに聞く

　―入団会見を迎えて。

　「ジャイアンツの一員になれてとてもうれしく思っている。興奮しています。チームの勝利のためにこれから一生懸命頑張りたい。球団の歴史についてはいろいろ聞いているので、素晴らしい球団に貢献できるように頑張っていきたい」

　―ファンに呼んでほしい名前は。

　「ニックネームの『ココ』と呼んでいただきたいと思います」

　―知っている日本語は。

　「英語とスペイン語を話せるんですけど、まだ日本で覚えた言葉はないので、これから知りたいと思います」

　―主砲の岡本和は同学年。

　「長く球団に在籍している選手から多くのことを学んでいろいろ教えてもらって、そして彼らとともにリーグ優勝、日本一に貢献できるように頑張っていきたいと思います」

　◆ココ・モンテス（Ｃｏｃｏ　Ｍｏｎｔｅｓ）

　▽生まれとサイズ　１９９６年１０月７日、米フロリダ州マイアミ出身。２７歳。１８３センチ、９０キロ。右投右打。

　▽球歴　サウスフロリダ大を経て１８年ドラフト１５巡目指名でロッキーズと契約。２３年にメジャー初昇格し、デビュー戦で本塁打を放つなど１８試合で打率１割８分４厘、１本塁打、３打点。マイナーでは通算８５本塁打。

　▽ポジション　今季のマイナーでは二塁を中心に遊撃、三塁をこなした。

　▽愛称　「ココ」。出生時に髪を母親に全てそられ、「それを見た祖父がスペイン語ではげた人を意味する『ココリソ』と呼んで」が由来。

　▽尊敬する人物　主に遊撃手としてレッドソックスなどでＭＬＢ通算１４３４試合出場、打率３割１分３厘をマークしたガルシアパーラ。